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二人だけの飲み会 …1
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ホテルに戻ってから、自社に連絡したり業務報告をまとめていたりしたら、あっという間に時間は過ぎていた。
佐々木さんに、今日の宿泊もOKしてもらった。
携帯が鳴って時計を見たら、ちょうど7時。
ディスプレイには、小栗さんの番号が表示されていた。
「も、もしもしっ、お疲れ様ですっ」
『あぁ、小栗です。お疲れ様。
待たせてごめんね?今終わって、会社出るとこ。
ホテルの前で待ち合わせよう』
「はい!」
会社からホテルまで、徒歩5分くらい。
俺は鏡の前で身なりをチェックしてから、部屋を出た。
ホテルの前で待っていると、すぐに小栗さんはやって来た。
薄暗くても遠くからでも分かるハリウッドオーラ。
どんな話をしようかな?少しは小栗さんのプライベートを知れるかな?少しは仲良くなれるかな?
ウキウキ、ドキドキ
「お待たせ」
「お疲れ様です!もう、全然待ってないです!」
「ふっ。そう?じゃ、行くか」
「ハイ!」
小栗さんと並んで歩く。
前に一緒に歩いた時は心地いい空間だったけど、今日の小栗さんは、近寄るなオーラをビシビシ出したままで、何か気軽に声をかけれない雰囲気。
…仕事の延長だもんね。
打ち上げで誘ってくれたんだよね。
浮かれているのは俺だけかな…
「…める?」
わ!何か話しかけられてたけど、全く聞いてなかった!
「ごめんなさい!ぼーっとして聞いてなかったです!」
「今から行くお店なんだけど、佐藤君は焼酎飲める?」
「はい!お酒は何でも好きです」
「良かった。地酒が色々置いてある居酒屋があるんだけど、そこで良いかな?」
「地酒!気になりますね!楽しみです!」
「良かった。じゃそこにしよう」
「小栗さんは、お酒が好きなんですか?」
「まあ、嫌いじゃないけど。今日は佐藤君に色々飲ませようと思って。酔った佐藤君、面白いから」
「っっ!今日は程々しか飲みません!」
小栗さんが、フフッと笑った。
今日酔ったら、俺、最後まで理性保てるだろうか…
小栗さんに着いて入った居酒屋は、とてもオシャレなお店だった。
半個室みたいな席に通されて、とりあえずと頼んだビールで乾杯する。
「はあー!仕事の後のビールは最高ですね!!」
「そうだね」
と、ビールジョッキを置いた小栗さんが、軽く目をつぶって盛大なため息を吐いた。
再び目を開いたとき、小栗さんからは怖い雰囲気が消えていた。
「あ、今、オーラ消しました?」
「フッ!何それ?でも、そうだな。もう仕事終わったし、肩の荷を降ろした感じ。
佐藤君にずっと怖がられて飲むのもつまんないしね」
ニヤリと笑ってこちらを見た小栗さんがの目には、今度は色気が乗っていた。
その目、やばいです。
逆に怖いです。
なんて思ったことは顔に出さないように気をつけて、小栗さんと楽しく飲むことに集中した。
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