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ひとりごと
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東京の自社に戻って来てから、二ヶ月が経とうとしていた。
季節は冬になった。
小栗さんとは、あの日以来やり取りはない。
ある日の昼休み、俺は近くのコンビニで買ったおでんを頬張っていた。
「あちち」
あの日から好きになった、おでんの卵。
あの日、小栗さんとの事を「忘れよう」なんて思ったけど、俺は全然忘れる事が出来なかった。
逆に考えてばかりいる。
我ながら女々しい。
いや、男だからこそ仕方ないと開き直る。
だって、忘れる事が出来ないくらいに気持ちよかったんだ。
今だにあの手の感触を思い出す。
思い出して……抜いたりもする。
それと、小栗さんと別れた後から、俺は今までにない感情を持ったことに戸惑っていた。
小栗さんに可愛いと思われたい。
と言う思い。
ベリーショートだった髪を伸ばそうと思ったのも、それが理由だ。
別に、女の子になりたい訳じゃない。
それは断言できる。
でも、小栗さん限定で、可愛いと思われる対象になりたいのだ。
こんなに一人のことを意識して、まるで、恋みたい。
小栗さんの事を思うと、ドキドキする。
近付きたい。仲良くなりたい。
会って…
触れたい。
小栗さんは、俺がこんな事考えてるって知ったら、引くに違いない。
だから、こっそり想う。
会いたい、な。
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