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満たされる
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あ…ぁ
小栗さん…
俺、どうしよう
すごく、嬉しい
お互い唇を貪るように口付ける。
どちらからともなく舌を求めて絡める。
気持ち良い。
ただただ、気持ち良い。
前にキスした時は、余裕がなかったけど、今は違う。
ちゃんとこの状況を受け入れられる。
だって…
あの日からずっと…
「またこうやって、キスしたかった」
少し唇を離して、俺が思っていたことと同じことを小栗さんが言った。
あぁ…
なんて満たされるんだろう。
あの日から今日まで、色々悩んだり凹んだりして辛かった。
でも、この瞬間にその思いは塗り替えられた。
「俺…もっ」
目が熱くなった。
涙が滲んでいるかもしれない。
「この感情をどうすればいいのか…正直、戸惑ってる。
男に対してこんなに悩むのも、こういう事をするのも、初めてだから」
小栗さんが、辛そうな顔をして続けた。
「うまく言葉に出来ないけど、君をもっと感じたい。だけど、これ以上進むと、もう冗談じゃ済ませなくなる」
小栗さんの言わんとすることは理解できる。
「男同士でこういう事するのは…本当に嫌じゃない?」
もう…
俺、後悔しないって言ったのにな。
でも、うん。
自信ないよね。
この先、俺たちどうなるのか、怖いよね。
男同士で…
小栗さんも、俺と同じように色々悩んでてくれてたんだ。
俺との関係を。
だから、ちゃんと確認してくれてるんだ。
俺も色々悩んだ。
分からないこともたくさんある。
だけど、今の状況に答えは出せるよ。
「小栗さんは?先に進んで、後悔、しませんか?」
「俺は今、この手を離す事の方が後悔だよ」
あぁ、本当に泣きそう。
小栗さんのこと、嫌なわけないじゃないか。
だって、俺も小栗さんを感じたい。
このまま、先に、進みたい。
俺は自分から小栗さんの首に腕を回して口付けた。
「抱いて、ください」
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