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触れる
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小栗さんはそれから何も言わずに唇に食いついて来た。
食べられてしまいそうな激しいキス。
途中、片手でネクタイを緩め、シュルっと外す音がした。
俺も普段仕事でネクタイをするから聞き慣れている音のはずなのに、それはなぜかすごくいやらしい音に聞こえた。
飲み込めない唾液が口の端から溢れる。
小栗さんが、それを追いかけるように舌で首筋をなぞっていく。
くすぐったいけど、確実に下腹部に伝わる刺激が与えられる。
「んんっ」
気持ち良くて思わず声が漏れてしまう。
その声を受け止めるように、再び唇を吸われた。
小栗さんの右手が、俺のシャツの裾から中に入る。
手の動きに意識が集まる。
その手が俺の胸の突起を捕らえた。
小栗さんに撫でられてると考えただけで、とても恥ずかしい。
優しく円を描いていた指が、先端をキュッと押して転がす。
そのうちにクリッという感覚がして、それがモロに腰に響いた。
「ーーーんやっ!」
や、何これ⁈
乳首…感じる!
反対の乳首も同じようにされて、同じように感じた。
「はっ……んっ…」
クリクリと快感が全身に響く…もしかして、俺の乳首立ってる?
小栗さんは、俺のシャツを一気に脱がせて俺の乳首に唇を寄せた。
「あっ!…やっ、恥ずかし…ぃ」
恥ずかしい!
乳首で感じるの恥ずかしい!
快感が押し寄せて波打つ。
「はっ……んっ…ん」
俺、男なのに。
嫌だ。
俺の身体、こんなだった?
「恥ずかしい事ないよ。感じてくれて、すごく嬉しい」
小栗さんはそう言って、俺の中心をジーンズの上から撫でた。
「あっ!」
俺のそこは、俺がどれだけ気持ち良く感じているかをこれでもかと主張していた。
「俺も、君に触れただけで、もうヤバイから」
!!
小栗さんも、感じてくれるの?
「我慢せず感じて?色んな佐藤くんを見せて?」
あぁ、そんな欲情しまくった目で言われたら、俺は従うしか無いじゃないか。
ふと、先日見た、女装した受けの彼が頭を過ぎった。
そうだ。
素直に気持ち良く感じたい。
小栗さんを、感じたい。
キスをしながら、お互いに服を脱がせ合う。
下着一枚になって、もつれながらベッドに移動した。
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