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合コン
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合コンは、友達との飲み会みたいなテンポで楽しく過ごした。
二次会はカラオケに移動。
オカはアキちゃんの友達と気が合ったようで、二人で楽しくはしゃいでいる。
ちなみにこの友達、優子ちゃんは、先週アキちゃんをナンパから助けた時にいた子だ。
それにしても、オカ…彼女いるのにいいのかなぁ…
でも、オカの個人的な事に、俺が世話を焼くのも間違ってるし、今日の事は見てない事にしよう。
俺は特に誰かと仲良くなるつもりもないので、原さんと松尾(と、友達二人)のステージと化しているカラオケの聞き役に徹して、のんびり飲んでいた。
松尾、原さんの事好きなのかなぁ?と勘ぐっていたところで、隣に座っていたアキちゃんが俺の方に急に乗り出してきた。
「佐藤さんは、どんな女性がタイプですかぁ?」
んん?酔ってるのかな?
それにしても、こういう質問って困るよね。
結局当たり障りの無い答えしか返せないもん。
「そうだなぁ…優しくて、思いやりのある女性かな」
俺のその答えに納得しなかったのか、アキちゃんが「ふーん」と返事した。
「あの、じゃあ、今好きな人はいますか?」
周りに聞かれたくないのか、さっきより俺に近付いて、小声でそう聞いてきた。
好きな人…
チラリとある人の顔が過ぎりそうになって、慌てて頭を振った。
「えーと、今はいないかな」
「じゃあ、私、立候補しても良いのかなぁ」
「えっ?」
何?アキちゃんって、俺のことそんな風に見てたの?
「あはは、アキちゃんモテるから競争率高そうだなぁ」
「そんなことないですよっ!
…あのっ…良かったら今度、一緒にどこか出かけませんか?」
「え?」
困った。
そういうの、、出来れば行きたくない。
けど、後腐れないように断るのって難しい。
普段会社で顔を合わすんだから、変な感じにはしたくないし。
「あ、優子とオカさんも誘って。どうですか?あの二人、良い雰囲気ですし」
おっと、そう来たか…
「あー、どうだろ。オカは、難しいかなぁ」
俺が口を濁すと
「じゃ、お台場で一緒にいたあの人はどうですか?モロ、優子の好みだったみたいで…。優子、今日あの人来ないかな〜ってすごく期待してたんですよ〜」
「そうなんだ。オカでごめんね?あはは」
うう。小栗さんはダメだよ…
色んな意味で。
…って。いや、個人的にダメと思ってるだけで、小栗さんはこっちで女の子と知り合いたいとか思ってるかも知れない…
ズキンと、胸が痛んだ。
「えーと、あの人は忙しい人だから、聞いてみないと何とも…」
「そうなんですか…その、お友達誘うのが無理なら、二人とかで…」
「あーごめん。俺も今忙しいから、ちょっと予定立て辛いなぁ」
「そうなんですね……分かりました!また誘いますね♪」
アキちゃんは、ニコリと微笑んだ。
さっぱりした子で助かった〜。
「あと、…ちょっと聞いてもいいですか?」
「何?」
アキちゃんが、さらに小声になった。
「その…お台場に一緒にいたあの人と、どういう関係なんですか?」
ドキリ
「えっ?…友達…だけど?あ、最近仲良くなったから、よそよそしい感じだったかな?」
小栗さんとの関係は、人に言えない。
だからか、ちょっと言い訳っぽい感じになってしまった。
「あ、いや、そうじゃなくて……何て言うか、すごく仲良さそうな雰囲気だったので……」
アキちゃんが目線を下げて言いにくそうにした。
「あ、そ、そうなんだ。うん、最近知り合った友達だよー?」
心臓が激しく脈打つ。
やばい。何か…バレてる?
雰囲気が、変だったのかな?
小栗さんとの関係は、周りには絶対にばれたくないのに。
「そうなんですねー。ごめんなさい。変な事聞いて。何か、すごくカッコ良い人だったから、気になっちゃって…」
「あー、そうだね。あの人すごいモテるみたいで、一緒に歩いてると女の人の目線が痛いよ」
あはは、と笑ってごまかしていたら、俺が困ってるのに気付いてくれたのか、オカが「飲んでる〜?」と、話題に割って入って来てくれた。
オカ〜!ありがとう!
それから、オカと優子ちゃんが加わって、たわいも無い話で盛り上がって、合コンは終了した。
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