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友人の相談 …2
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しばらく黙っていたオカが、フォークを持ち上げてスパゲティを巻きつけながら呟いた。
「俺…自信がある訳じゃないけど…確かに俺のやり方ってAVで学んだもので…そればかり彼女にやってた。今までそれで上手く行ってたから、それで良いんだと思って…。それが間違ってたってことなんすかね?」
「うーん。間違ってるって言うか…ちゃんと相手のこと見てたか?って言うことなんだけどね」
オカは盛大にため息を吐いた。
「彼女の不感症の事で俺が何かするとか、考えたことなかった…」
「まぁ…探せばいくらでも知識は得られるよ。そう言う本はいくらでも出てるだろうから、彼女のために勉強してみたら?別れるかどうかは、色々試した後でもいいよね?」
オカが、フォークを口に運んで「ん」と頷いた。
「ふふ。今まで感じなかった子を開発するとか考えたらウキウキしない?」
「ゴホッ!」
オカはマスターの言葉にスパゲティを詰まらせたらしい…
今まで暗めな相談だったのが、急にウキウキの路線に向いた。
マスターって、すごいなぁ。
その時、別のお客さんが入って来て、マスターはそっちへ移動した。
オカはスマホを手に取って、何やら検索を始めたようだ。
しばらく眺めてからため息をつく。
「ググったら、なんとなく分かった…つか、本当に俺、彼女のことちゃんと見てなかったと思う…。
あーー…不感症の改善の本とかあるー。…知らなかった…」
オカは画面をスクロールしながら、Webストアで本を探しているようだった。
スパゲティを食べ終えた頃、マスターが俺達の前に戻って来た。
「お!岡本君、その気になった?さっきより顔がスッキリしてる。きっと嬉しいよ〜?それまで感じなかった子が感じるようになってくれたりしたら…ねっ?」
マスターがニヤリとオカを見る。
「そうなれば良いんですけど」
オカは複雑な顔して笑った。
そういや、俺も、小栗さんにされてから、今まで感じなかった乳首が感じるようになったもんね。
うん、うん。
あるよ。そういうこと。
「お、佐藤君、経験済み?」
「えっ⁈…あっ‼︎」
慌てたせいか、ビールグラスを倒してしまった…
どうやら、頭の中で考えながら、うんうんと頷いてしまっていたらしい。
「えっ?さとちん、開発したことあるのっ⁈」
「えっっ⁈イヤ‼︎なんて言うか、違うから‼︎」
マスターに謝って、おしぼりでテーブルを吹く。
オカがじとーっと俺を見た。
うっ…マズイ…今、絶対顔が赤い…
「何?今、進展中の彼女〜?」
「いや、あの人は彼女とかじゃないから!」
「あの人、ねぇ〜」
オカがじとーーっと俺を見る。
その状況にマスターが割って入って来て、俺とオカの前にカクテルの入ったグラスを置いた。
「これは、おごり。岡本君に失礼なこと言ったのと…佐藤君にこれから聞き出す分」
「えっ⁈」
「佐藤君も何か話したいことあるんじゃない〜?」
「えっ…えっと…」
どうしよう。
確かに、誰かに話せたら少しはこのモヤモヤもスッキリするかもしれない。
でも…やっぱり…話せないよ…
相手が男とか、軽蔑されたくない。
「この前聞いた、気になってる人、どうなった?俺、すっごい気になってるんだけど…。
さっきの『あの人』って言うのがその人なん?」
オカが真面目な顔して聞いてきた。
「う、う〜ん」
「まー、とりあえず飲も!マスターいただきます!カンパーーイ!!」
オカがグラスを差し出したので、条件反射のように、俺もグラスを持ち上げてカチンと合わせた。
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