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GW後半
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小栗さんと約束の日。
今日は昼過ぎに待ち合わせすることになった。
俺はそりゃもう、女子みたいに服を悩みましたさ。
シンプルカッコいい小栗さんと並んでおかしく無い服!
センスの無い俺は、とりあえず可愛い系モデル(男ね)の服装を真似ました…
うん。某ジャニーズに居そうとか言われた事がある俺は、そういう服も似合うかな?と思って。
スキニーなパンツにカーディガンとチェックのストールを合わせました。
どうだろ?
自分で言うのもなんだけど、マジでアイドル意識したみたいな…いや、真似したけどさ…
チャラくないかな?大丈夫かな?
今までは、ジーンズに黒系のシャツとか、モノトーンで男!って感じの服ばかりだったけど、最近は色物や柄物にも挑戦中。
鏡の前でうーんって唸ってると、小栗さんから「下に着いたよ」と連絡が。
ドキドキしながら、下に降りると…
今日も眩しいです。
車の中から手を振るその様は、何かのCMのように爽やかです。
助手席のドアを開けて、乗り込んだ。
「こんにちはっ」
「ん。お待たせ。じゃ、とりあえず出発しますか」
キラキラオーラは今日も絶好調。
近寄るなオーラは出てないけど、カッコいいオーラが眩しいです。
あれ?好きだからキラキラ眩しいだけ?
いやいや、本当にカッコいいんだよ。
そしてオシャレです。
Vネックシャツに黒のジャケット、ジーンズ。
30歳とは思えない、大人の格好良さ。
チラリと見える鎖骨に色気を感じます…
おっと、俺、昼間から大丈夫かっ?
こっそり観察していたつもりだったのに、赤信号で止まった時に「ん?」と振り向かれた。
「あ、えっと、あの、…今日もお洒落だなぁと思って…何か俺…僕が貧相過ぎて恥ずかしいです」
「えー?俺は今日の佐藤君の服装、良いと思うよ?似合ってる」
わっ!似合ってるって言われた!
良かった!
「あー佐藤君、普段自分のこと『俺』って言ってるなら、無理しなくていいよ。二人の時は、敬語も意識しなくていいし」
「え?いや…仕事で出たら困るので、このままで…」
「あはは。それもそうか」
うん。
うっかり仕事中に二人の時の雰囲気が出たら困るもんね。
ただでさえ、アキちゃんにはバレたんだし。
見る人が見たら、分かるかもしれないし…
複雑なカンケイ。
「あ!小栗さん、そう言えば、休み明けの仕事来ましたよ」
「あ、本当?佐藤君、来るの?」
「はい。佐々木さんと行きます」
「ふっ。そうか。良かった」
小栗さんが、前を見たまま笑った。
「職権乱用かな?はは。俺が二人を指名したんだよ」
「そうなんですか。…なんか、嬉しいです」
「私情だけじゃなくてね。佐藤君、仕事きっちりやってくれるから、周りの反応も良いしね」
し、私情って…
もう、そう言うことサラリと言うのやめてほしい。
でも、仕事が認められるのは純粋に嬉しい。
「ありがとうございます。期待に添えるよう頑張ります」
「うん。期待してるよ?これからも一緒に仕事したいしね」
うわぁ。
お客さんに認められるのって、上司に認められるより、はるかに嬉しい…
うん。
頑張ろう。
それから、なんでこの会社に入ったのかとか、お互いの仕事内容とか、ちょっと真面目な話で盛り上がって、あっという間に目的地に着いた。
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