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続・各々の主張 …6
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マンションの駐車場で「今さらだけど、うちで良かった?」と雅治さんが聞いた。
「よかった…デス」
そう答えて車を降りる。
もうすぐ…もうすぐ二人きりになれる。
エレベーターを降りて、部屋に入って、雅治さんがドアの鍵を閉めたところで、後ろから抱きついた。
ウエストにギューっと、腕を回す。
「陸?」
温かい。
さっきの…睨み合いしてた雅治さんも、やっぱり雅治さんだ。
温もりにホッとする。
震えていた時のあの不安が、スウッと消えた。
「あの時…助けてくれて、本当にありがとうございました」
怖かった、という言葉を飲み込んで俺がそう言うと、雅治さんが俺の腕を外して、向かい合って抱きしめられた。
「助けられて…良かった」
雅治さんにギューっとされて、さらにその体温を感じることができた。
嬉しい。
この温もりが俺のものっていうのが、堪らなく嬉しい。
胸にグリグリと顔を埋める。
「もっと鍛えて、いつでも陸を守れるようにならなきゃな」
「…ふふっ。もう…それ以上カッコ良くなられたら、困ります」
「プッ。何それ?」
俺が顔を上げると、雅治さんが蕩けるような笑顔で、俺のことを見てた…
「…っ!」
恥ずかしくて、また胸に顔を埋めた。
ギュー…
好き…
雅治さんが、ハァとため息を吐く。
「合コンとか、あゆみちゃん、だっけ?彼女の事とか、問い詰めようと思ったけど…」
雅治さんがヒョイと俺をお姫様抱っこで抱き上げた。
「わわっ!」
「それより、陸が欲しい」
「えっ?」
そのままベッドまで連れて行かれる。
「あっ、亜由美ちゃんは大学の時に付き合ってたんですけど…とっくに別れてて、もう、本当に何にもないですから!」
「…ま、目の前でキスしたしね…」
フワリとベッドに降ろされて、顔の横に手をつかれた。
「キス、は…ホントにごめんなさい。なんか、オカにカッとなって……ッ!」
雅治さんが俺にのしかかるようにして、チョンと口付けた。
「いいから…もう…黙って…」
「え?んンッ…」
力強く唇を押し付けられたあと、シャツを脱がされて、首筋へとキスが降りていく。
「もう少し早く陸を見つけていたら…触らせなかったのに…」
雅治さんが、俺の肩と腕にしつこくキスを落とした。
…あ、あの男に触られたとこだ。
「あの子にも…触れられたかと思うと…」
「っう…」
雅治さんが、チュッと音を立てて、赤い華を俺の胸に咲かした。
「陸は……、俺の…」
「あっ…も、かのじょ、は…過去…んぅ」
俺の言葉を飲み込むように、雅治さんが再び唇を塞ぐ。
「も、何も言わないで。俺だけ見て。…俺だけ感じて?」
それから俺は、雅治さんにこれでもかと翻弄されて、雅治さんの熱でいっぱいに満たされた。
その夜は何も言わせてもらえないどころか、翌日声が枯れるほど、喘がされてしまった…
〜オマケ・後日談〜
オカに誘われていつものバーに飲みに行った。
オカは「やっぱり相手は女がいい」という前提は強調しつつ…
俺と雅治さんの本気は受け止めてくれた。
それからオカは、あの時の雅治さんの武勇伝を、鼻息を荒くしながらマスターに自慢した。
「あの人、スゲェかっこ良いよ!」と…
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