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モヤモヤの原因 …2
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カフェでうまく気分転換ができたのか、雅治さんとの食事が今さらだけど楽しみになってきた。
雅治さんに電話しようかな?
…ま、ホテルに戻ってからでいっか。
よし、そうと決まれば、早く戻ろう!
今日はもう、仕事のことは考えない。
松井さんの事も、気にしない。
ホテルに帰る途中で、コンビニでも寄ろうと、ホテル近くのコンビニへ向かう。
コンビニの角を曲がったところで…
俺はその光景に、身を潜めてしまった。
そうっと角から顔を覗かせる。
ちょうど松井さんが、コンビニから出てきたところだった。
あー。
なんでこんなとろこで会うんだろ。
松井さんとは本当、波長が合わないというか…タイミングが悪いなぁ…
松井さんは、コンビニの前でスマホを取り出して耳に当てている。
誰かから着信かな?
とりあえず、隠れてはみたものの…
早くホテルの方に行かないかなぁ。
あー、こっちに来ませんように。
せっかく今、気分転換してきたのにな…
松井さんを見て、またモヤモヤが溢れてきそうになった。
そんな思いを抱きながら、再び彼女の様子を伺うと、誰かとスマホで通話中。
車通りが少ないからか、会話がポツポツと、聞こえてきた。
「…うん。出張中だよー。……そうそう。例の彼も一緒〜」
例の…彼?
「…それが、まだまだって感じ?でもまぁ、彼女には確実にダメージ与えてると思うよー。……うん。ふふっ」
何か、話し方がいつもと違う。
普段のホワリとした感じはない。
仕事中に話す雰囲気に似てる…けど…なんか違和感。
それにしても…
彼女に、ダメージ?
人の通話とか聞いちゃダメだと思いつつも、聞き耳を立ててしまう内容…
「…うん。……そう。平日も残業してるから会えてないだろうし…え?……うん。家には女の気配はなかったよ。来ててもたまにだろうね。…それに、ここ最近は私が土日邪魔してるから、会えてないはず。……うん。今回も、無理やり前乗りの用事作って、土日会わせなくしたんだもん♪」
ちょ、ちょ…
えっ?待って。
これ、雅治さんのこと、だよね?
会わせなくした?
って、どういう、こと?
「キャハ!悪女?だって仕方ないじゃない〜!……うん。ぬいぐるみね、それが特に反応ないの!…ヘアゴムも、今のところ特に。……えー?そうかな?そうだといいけど」
ぬいぐるみと、ヘアゴム…
あれはやっぱり、わざとだったの?
「…うん。彼女が本当にいるか疑うよねー。…でも、たまに誰かにLINEしたり電話したりはしてる。…うん。……ふふっ!ま、それも減ったけどね〜♪……そうそう、私が***」
不意に、松井さんの声が遠ざかる。
見ると、松井さんがホテルの方向に歩き出していた。
う〜〜…
気になる!
俺は足音を立てないように、こっそり後を付けた。
「***。*クリスマスも、一緒だ**。……うん。ヤバイよね〜!別れるのも時間の問題***
……ははっ!うん。頑張る!別れたら、確実にゲットする***」
そばを走る車の音で、よく聞こえなかったけど…
別れたら…
って言った?
この言葉を聞いて、俺は足を止めた。
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