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サプライズ …9
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雅治さんが、上を向かせるように、俺の頬に手を添える。
チュッと触れるキスが降ってきて、それがだんだん深くなってきた。
ああ、俺、今すごく幸せ。
過去俺は、彼氏として与える側しかやったことないけど、好きな人から与えられるのって、こんなに幸せな事なんだ。
今日一日が夢のよう…
長い、長いキスの後、雅治さんがこう言った。
「どこかホテル行こうか?」
「え?ホテルって?」
泊まってるホテルじゃなくて?
「ラブホ」
雅治さんが俺の太ももに手を這わす。
「っ!」
「あのホテルだと、陸の良い声が聞けないから…」
そう言いながら、スマホで何か検索を始めた。
「あー、さっきのとこまで戻らないと良さそうなホテルはないな…」
「あ、あのっ、今泊まってるホテルは?戻らなくて大丈夫ですか?」
「朝までに戻れば大丈夫だろ。荷物も置いてるから逃げたとは思われないさ」
「あの、でも…」
「気になるなら、ラブホは休憩で入る?で、すぐ帰ればいいよ」
うー…
気にならないと言えば嘘になる。
ホテルの人に目をつけられたりしないのかな?
会社の名前出して宿泊してる訳だし。
こういうのよく分かんないから、悪いことしてるみたいで、ちょっと不安…
あ…
「雅治さんは…こういうことしたことあるんですか?」
「こういうこと?」
「出張先で…ホテルに戻らなかったこと…」
『朝までに戻れば大丈夫』って、経験談だったりするの?
雅治さんが、動きを止めた。
「…ない……と言えば嘘になるけど…もうずっと昔の話だし……。それに、あの時と今じゃ、全然意味が違う」
「意味?」
雅治さんの言葉が経験談だったことにショックを受けながら…でも、過去の話だと、自分を納得させた。
「あの時は…若気の至りと言うか、性欲だけだったけど、今は違う。陸だから、欲しい」
俺だから…
「てゆーか、相手が陸だった事があるね…。あれはあれで…特別。あの時も、どうしても陸が欲しかった」
雅治さんが何かを思い出したように笑った。
「あ…」
そうだ!
付き合う前…
東京出張に来た雅治さんが、うちに来て…
あの出来事を思い出して、顔が熱くなった。
雅治さんは嬉しそうに俺の手を取って、甲に口付ける。
「じゃ、そういう事で、行きますか」
「えっ?」
そういう事、ってどういう事⁈
何にせよ行くんだ?
ふふっ。
雅治さんてば。
雅治さんは機嫌良さそうに、車を走らせて…
さっきのイルミネーションに負けないくらいのネオンのホテルに、入って行った…
とりあえず、宿泊でチェックインして…
部屋に入って数分もしない間に、これでもか、と俺は喘がされ始めた。
俺がイく時、声を上げたら「可愛い」を連発されて、本当に恥ずかしかった。
数時間で帰るつもりが…俺の足腰が立たなくなってしまって、結局、ビジネスホテルに戻れたのは、空が明るくなりだした頃。
その日、喉が痛かったのは、言うまでもない…
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