アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
友人からの忠告 …3
-
「さとちゃんもさ、欲しいだろ?」
「は?」
嫌悪感が身体中を走る。
振り払おうにも、俺より背が高くてガタイもいい森くんに敵うはずもなく。
何が「欲しい」だ!
俺が欲しいのは雅治さんだけ!
いっその事、噛み付いてでも逃げようと力んだ時だった。
「ハイハイ、お二人さーーん!」
そう声をかけてくれたのは
「オカ!!」
「あ、オカ〜。俺ら二人で消えるから、後よろしくな!」
森くんはグイッと俺を引き寄せた。
「は⁈ちょ!待てって!ヤダって!」
オカが、森くんの腕を掴んで足止めした。
「あれ?さとちん、嫌がってんじゃーん?」
「えー?そんなことないよなぁ?」
森くんは、さも楽しそうにそう言った。
俺はブンブンと首を振る。
「コラ!」「イテッ!」
その時、バシッと言う音と共に森くんがよろめいた。
同時に俺の肩から手も外れたので、慌てて、オカの後ろに逃げた。
片手を上げて立っているリーさんが森くんの後ろにいた。
どうやら、リーさんが森くんの背中を叩いたみたい。
「リエ⁈待った!今の超痛かった!つか、何⁈」
「は?今、さとちゃんお持ち帰りしよーとしたでしょーが?このグループでそーゆーの乱す奴、もう呼ばないからね!」
「ちょ!分かった!悪かった!だから叩くな!」
そんなやり取りを見て、オカが俺の背を押して歩き出した。
「ほら、二次会行くぞー」
すぐに後ろから皆もゾロゾロやって来た。
「モリ〜!何やってんの〜?」
「抜けがけ禁止だぞー」
森くんは他の友達に囲まれたみたいで、それ以上俺に近寄っては来なかった。
「オカ、今、マジで助かった。ありがと」
「おー…」
「ふふっ。オカさ、さとちゃんが居ないの気付いて、慌てちゃってね〜」
いつの間にか後ろにいたリーさんがそう言った。
「ん、んなことねーしっ!」
「あ。リーさんも、ありがとう」
「あいつ今度締めとくからね。じゃ、さとちゃんまた後で〜」
リーさんは笑いながら女子の輪に入って行った。
二次会はカラオケ。
俺は部屋に入る前にオカに呼び止められて、トイレに行くフリをして、トイレ前の通路に連れてこられた。
「あのさー…さとちん。もっと自分のこと自覚した方がいーよ」
「え?自覚?」
オカが言葉を選ぶようにゆっくり話しだした。
「その、俺、さとちんがこう言われるの嫌いって知ってる。けど、敢えて言うけど…なんつーか、さとちん、最近本当に変わったんだよ」
「変わった?」
「その…女みたいっつーか…アレだ、今日皆が言ってたけど…可愛くなった」
「えー?オカもそれ言う?」
「重要だから言ってんの!本当に可愛くなったんだよ。その…男に襲われても仕方ないくらいに」
「…は?」
どゆこと?
「酒飲んだ時とか、特に気をつけろって話だよ!今日もさ、嫌ならハッキリ断われよ」
オカが何故か怒り気味に言った。
「断ってたつもりだけど…」
「けど、じゃないよ。大声出すとか…金蹴りお見舞いするとか…そんくらい必死になれって事!」
「え?…でも、そこまで…」
「だー!!もー!さとちゃん分かってない!!」
突然、すぐそばの通路の角から亜由美ちゃんが出てきた。
「あ、亜由美ちゃん?」
「え?今の聞いて…」
オカが俺と亜由美ちゃんを交互に見た。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
309 / 559