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友人からの忠告 …6
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「…気付いてるよ。陸の変化には」
雅治さんはため息を吐きながら言った。
俺の変化…
やっぱり、分かってないのは俺だけ?
「でも、あんなのに狙われるとは…俺も注意しとかなきゃな。…オカくん、忠告ありがとう」
「どーいたしまして。さとちんにも、ちゃんと危機感持つように、小栗さんからも言っといてくださいよー?」
「フッ…そうだな。ありがとう」
あれ?
意外と仲良く、コミュニケーション取ってる?
雅治さんとオカが、何かを示し合わせるように笑った。
「それにしても、さっきの。二人が取っ組み合いにならないか、ちょっとヒヤヒヤしましたよー?」
オカがニヤニヤと雅治さんを見た。
「はは。もう少し言われてたら、反撃してただろうね。我ながら、陸のことになると周りが見えなくなって情けない」
雅治さんが、俺を見て眉を下げて笑った。
「ひゃー…ラブラブ…」
さっきから何も言わずに後ろからついて来てた亜由美ちゃんが、ポツリと呟いた。
うう…
その言葉に赤面して、後ろの二人を振り向けなくなった…
オカと亜由美ちゃんとは、改札を通った後に別れた。
別れ際、オカが笑いながら手を振ってくれたことがなんか嬉しかった。
俺たちのこと、少しは認めてくれたのかな?
それから…俺は雅治さんの家に連れて帰られた。
「……で、オカ達に自覚しろって言われて。…その後は雅治さんの見た通りです」
帰るなり、ソファに座らされて、森くんのことを説明させられた。
雅治さんは、森くんの事を話している間、ずっと難しい顔をしていた。
「あの…雅治さん?」
その難しい顔のまま動かない雅治さん。
少し目をつぶったと思ったら、大きなため息を吐いた。
「いや…さっきオカくんが言ってたけど…確かに、陸はどんどん可愛くなってるよ。でもそれは、俺がそういう目で見てるからだと思ってた…。だけど、違うって訳か」
「えっ…」
その…雅治さんも俺のこと可愛くなったと思ってくれてたんだ。
えへへ…嬉しい。
「雅治さんにだけ、可愛く見えれば良いのにな」
そしたら、男にモテるとか…訳の分からない事が、起こったりしないだろうに。
雅治さんが、再び大きなため息を吐いて項垂れた。
「あー…こーゆー可愛さが、他人にも見えてるってことか?自覚がないってことは、有り得るかも。…ヤバい。だとしたらマジでヤバい…。」
「え?あの…」
雅治さん、どうしたの?
何がヤバいの?
「陸、俺は陸を見ると、つい触れたくなる」
雅治さんが頭をコツンとぶつけた。
「えっ?」
「触れたらキスしたくなるし、その先も欲しくなる。それを、俺以外の奴も感じてるのかも…」
そう言って、顔を近づけて鼻をチョンとくっ付けた。
「…そうだ。護身術だ」
雅治さんが顔を離して、真面目な顔でそう言った。
「え?ごしん?」
「誰かに触られ…じゃない、誰かに襲われそうになった時、例えば後ろから抱きつかれたり、キスされそうになった時のために」
それから…
肘鉄とか頭突きとか、咄嗟に出せる技を練習させられた。
その後「すぐに使えるよう、実践しよう」と言った雅治さんに、散々イタズラされて……
結局、護身術なんて使えずに襲われちゃいました。
いや…相手が雅治さんだし?我慢出来なくなって…ダメダメ言いながら…受け入れちゃった。
仕方ないよねー。
えへ。
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