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今年やり残したこと …9
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お互いに息が整うと、雅治さんが顔を上げて、まずキスをくれた。
再びポスンと俺の横に顔を埋めた雅治さんが「イくの我慢しすぎて…イく時、意識が飛ぶかと思った」と、笑いを漏らした。
それから上半身を起こして、俺の身体に目線を落とす。
「本当に、イッた…んだ…」
指で、俺の胸から腹を撫でられた。
見ると、結構な量の白濁がそこを濡らしている。
雅治さんのお腹にもそれが着いているのを見て、恥ずかしくて顔が熱くなるのを感じた。
「う…うん。……ね?俺、イけた、でしょ?…雅治さんにされるの、ホントに気持ちイイんだから…」
俺がそう言うと、雅治さんが俺にギュッと抱き付いた。
「陸……陸。…俺、どうしよう…」
「え?」
「幸せすぎて、不安になるよ」
「!!」
その声は、とても小さかったんだけど、俺の心を大きく震わせた。
俺も、雅治さんをギュッと抱きしめ返した。
しばらくの間抱きしめ合って、お互い満足してから、ようやく身体を離した。
少しも離れたくなくて、雅治さんに誘われるまま手をつないで二人でシャワーに向かった時、リビングのテレビからちょうど年が明けたことを祝う声が聞こえた。
お互い、顔を見合わせて笑う。
だって、年が明ける瞬間、二人とも裸で手を繋いでるんだよ?
「ふふっ…あけまして、おめでとうございます」
「ん、あけましておめでと」
照れながら、いそいそとシャワーを浴びた。
シャワーから上がってすぐに、雅治さんがこんな提案をした。
「ね?もし…まだ体力あるなら今から初詣行かない?」
「初詣ですか?」
「うん。酒飲んでるから、電車移動になるけど…うちから数駅のところにある神社。今なら暗いし、知り合いに見つかる確率低いでしょ?」
まさか、雅治さんが初詣に行こうなんて言うタイプだとは思わなかったから、ちょっとビックリした。
けど、何にせよ二人で出かけようっていう言ってくれてるのを断る理由はない。
「いいですね!行きましょう!」
それから、着替えてすぐに出かけた。
雅治さんに連れられた神社は、小さいながらも立派な神社で、多くの人が押し寄せていた。
人混みのおかげで、腕が触れるくらいくっ付いて歩けるのがなんか嬉しかった。
雅治さんに、神様に何を願うのかを聞いたら「秘密」と言って教えてくれなかった。
俺も、雅治さんには秘密にしたけど…
「来年も、雅治さんと一緒に年を越せますように」
って祈った。
お祈りした後は、もちろんおみくじ。
おみくじの結果は…
雅治さんが中吉で、俺が大吉だった!
雅治さんは、書かれている内容を読みながら「そうか…要は努力だな…」と呟いていた。
神社からの、帰り道…
最寄駅で降りて、人通りが少なくなったところで、雅治さんが手をつないでくれた。
家までの数分間、ほぼ無言で歩いたけど…
初めて外でつなぐ手が、とても暖かくて、とてもドキドキして、本当に幸せな一年のスタートを予感させた。
そしてこれは、これからだいぶ後に知る話だけど…
この日行った神社は、長寿と幸福の神様が祀られている神社で、雅治さんは俺の健康を祈ってくれていたらしい。
それは、俺とずっと一緒にいたいから…
なんだって。
雅治さんたら…
もう。
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