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デートの約束
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その日の夜。
日付が変わろうとしていた時に、雅治さんから電話がかかってきた。
「もしもし?」
『お疲れ。もう家?』
もう家?って…
あ、そうか!二宮課長さんとご飯行くって連絡した後、連絡入れてなかった。
「あ!もう家ですっ!10時くらいに帰ってきましたっ」
『そうか。早かったな。…その…メシって、二宮課長と二人で?』
「うん。佐々木さんも誘ったんだけど、来れなかったみたいで…」
二人で?…って、やっぱり二人で行っちゃダメだったかな?
『そうか……。何食った?』
「二宮さんオススメのラーメンです」
『ラーメン…そっか…』
「はい……」
『……』
あれ?
雅治さん、元気ない?
「あの…今までまで仕事だったんですか?」
『あぁ、今家に帰ってきたところ。帰る直前にLINEに気付いて…何か返事しようと思ったけど、直接話したくて連絡が遅くなった。ごめん』
「いや、疲れてるのに、連絡くれてありがとう」
『ん……』
うーん。
やっぱり元気ない?
「あの…なんか、疲れてる感じだけど…辛かったら明日はゆっくり休んで…」
『うん。大丈夫だから、気にするな。…そうだな。どこか行きたいところあるか?』
休んでほしい、とか思いつつ、大丈夫だって言ってもらえて嬉しい自分がいる。
なんだかんだ言って、会いたいんだ。
「えっと…そうだ!映画は?友達がスターウォーズ見て、なんか衝撃を受けてて…すごく内容が気になって…」
映画だったら、寝ててもらってもいいし。
うん。
グッドアイデア!
『あぁ、何か評価が色々別れてるっていう…』
「雅治さん、今までのシリーズ見てた?」
『もちろん。…じゃあ、見に行こうか?』
「うん!…えっと、何時くらいが良いのかな…」
なるべく、知り合いに会いたくないもんなー…
『ちょっと遠くに行くなら…夕飯食べてから見るのもいいな』
「あ!そうだね!…じゃあ、夕方くらいから会う?やっぱり疲れてるみたいだから…今日はゆっくり寝て?」
『…ホントは今から会いに行きたいくらいだけど?』
「もうっ!そんなこと言って体調崩しても知らないから!」
『フッ…そしたら看病してもらうよ』
その声がちょっと甘くて…
腰がゾクリとした。
「〜っ!ダメ!…いや、看病はいいけど、体調崩すのはダメ!だから、早く休んでよ?」
『フッ…分かったよ。じゃあ、夕方くらいに。…とりあえず、昼くらいに連絡するようにする』
「うん。分かった」
『声聞いたら…なんか落ち着いた。…じゃ、おやすみ』
「う、うん。おやすみ」
落ち着いた?
なんか…落ち着かない事があったみたいな…
あ、やっぱりご飯の後に連絡しなかったのが悪かった?
お酒入ってたし、色々考えながら帰ってたら、そのまま忘れちゃってたんだよね。
気になって…心配してたのかな?
二宮課長さんと、ご飯に行って…。
やっぱり、二人で食事なんて、行っちゃダメだったのかな?
でも、そんなこと一言も言わなかったし。
第一、相手は男の人だし、会社の人だし…。
逆に、雅治さんと二宮課長さんが二人で食事に行っても…
俺はそんなに気にならないし。
食事に行ったことを気にしてると思うのは、自意識過剰なのかな?
雅治さん、忙しそうだし、疲れてるのかも。
明日は、のんびり過ごすようにしようっと…
それから、映画館やら上映スケジュールやらをチェックしながら、俺はいつの間にか寝てた。
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