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恋愛相談? …1
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定時直前、二宮課長さんから、今日行くお店の詳細がメールで届いた。
6時に店の前に集合とのこと。
それを見て「河野さんに連絡しなければ!」という事を思い出した。
仕事が終わったら、一番に報告しようっと…
定時を過ぎて河野さんが作業ルームに進捗確認に来た。
作業が終了になって解散してすぐ、トイレに駆け込んでから河野さんにLINEをした。
"今日どうしても断れなくて…二宮課長さんとご飯に行くことになりました"と連絡した。
そんなLINEに返事があったのは、俺が待ち合わせの店に着く直前。
"え?どうしてそうなったの⁈
とりあえず、どこのお店が教えて?
すぐに乱入したいけど、今どうしても抜けられなくて…"
ふふっ!乱入って…
とりあえず、言われた通りにお店を教えて…
送信したところで誰かに背中を叩かれた。
「っ!」
「ハァ、ッ、間に合った!おつかれ〜」
振り返ると、肩で息をする二宮課長さんがいた。
「あ、お疲れ様です!」
「ハァ、間に合いそうになくて、走ってきた、っ。ハハッ!」
「大丈夫ですかっ?遅れて来てもよかったのに」
「いやいや、ハァ、俺から誘っといて、遅れるのはナシ、でしょ、っ?」
笑いながら肩で息をする。
そんな二宮さんが、課長なんだから、この人ってなんかすごいなぁと思ってしまった。
と言うか、客先の課長さんを走らせてしまった俺って…
「あの、何かスミマセン」
「なんで謝るの?気にしないで!走った分、きっと最初の一杯が美味いはずだから!」
そう言って笑いながら、お店に入って行った。
今日のお店は、焼き鳥屋さん。
ここも二宮課長さんオススメの、美味しいお店なんだって。
カウンターの一番奥に通されて、とりあえずビールを頼む。
「佐藤くん、好き嫌いは?」
「あ、いえ特に…」
「じゃ、俺が適当に頼んでもいいかな?」
そう言って、二宮課長さんがオススメのものを注文してくれた。
ビールで乾杯してから、最初は仕事の話をした。
うまくいけば、来週の火曜日には終わりそうって話になった後。
二宮課長さんが、突然話を変えた。
「そういえば、佐藤くんって…河野とすごく仲良さそうだよね…」
「え?…あ、そう…ですかね?」
「うん。…あの…あのさ。…これ聞いたこと誰にも言わないで欲しいんだけど…」
そう言いながら、なんだかすごく話し辛そうに目線を下げた。
それまで仕事の話をしていた時の、自信たっぷりな二宮課長さんとは別人のような弱い口調だ。
「はい」
「佐藤くんの彼女ってさ、実は…河野…だったり、する」
え?え?
「…ええっ⁈」
なんで、そうなるのっ?
俺と河野さんが付き合ってるように見えるってこと?
「いや、何か、二人が仲良いのを見ていて気になったというか…」
二宮課長さんがチラリと俺を見た。
「ち、違いますよ?その、河野さんとはそういう関係ではないです!」
「えっ?…そう、なの?」
この時俺は、二宮課長さんが嬉しそうにヒクリと口端を上げるのを見逃さなかった。
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