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雅治さんと電話 …2
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「あ、あの、実は…河野さんから、雅治さんが二宮さんの事を気にしてるって言うのを聞いて…」
『あぁー……河野め…』
「で、でも、本当に。二宮さんとは普通に話ししただけだから…大丈夫だから…」
『ん。…陸がそう言うなら、信じるよ』
「うん…」
『まぁ…二宮課長が人たらしなのは知ってるから…あまり仲良くし過ぎるのも……あぁ。いや、何でもない。陸は今まで通り、仕事に集中してくれたら、それでいいよ』
「う、ん…」
なんだろ?
やっぱり、二宮課長さんのこと…気になってるっぽいよね?
その時、雅治さんの後ろが騒がしくなった。
『「小栗さん、見つけた!もう一軒行きましょー?」』
聞こえてきたのは、酔った女性の声。
ハッキリ聞こえたので、すごく近くまで寄ってきたんだと思う。
遠くから、男性からも誘われているような声が聞こえた。
接待されているのかな?
『「あ、電話中でしたっ?ごめんなさい!」』
女性の謝る声…
さっきより声を抑えてたけど、近くから聞こえるのは変わりない。
とりあえず、今日もどこかで雅治さんがモテモテらしい事に、ムクムクとヤキモチが顔を出す。
「あの、それじゃ…これで…」
『あー。ごめん。また、連絡するから』
「うん。身体に気を付けてね?おやすみなさい」
『ん。……おやすみ』
多少寂しさを感じながらも、耳からスマホを離そうとした時、微かに話し声が聞こえてきた。
何だろう?と、慌てて耳を再び近付ける。
『「あれ〜?今の、彼女ですか?」』
と言う男性の声に、一瞬の沈黙の後
『「うわっ!ラブラブ!…」』
と言う、声がして…
通話が切られた。
な、何⁈
最後の「ラブラブ」って…。
もしかして、彼女ですか?の問いに、頷いてくれたんだろうか?
……ふふっ!
俺は、一人ニヤけながら、ベッドに転がった。
大丈夫。
雅治さんは、浮気するような人じゃないから。
…俺も、心配かけないように、気をつけなきゃ。
そんな事を考えながら、スマホをいじる。
…次に、会えるのは…来週末かな?
前に、ボディクリームがいい匂いって言ってくれたし…
他に何か出来ることないか検索しよう…っと。
人には言えない。
でも、雅治さんと会う時には可愛くなりたい。
そんな思いが本当に強くなった。
別に女になりたいわけじゃないけど…
「便利な時代でよかったなぁ…」
そう、ぽつりと呟いて、俺は自分磨きについて、検索する。
女の人って、本当に色々やってるんだなぁ…
過去の彼女たちから、良い匂いがしたり、髪の手触りが良かったりしたのは、彼女たちの努力の結果なのだと知る。
えっ?
乳首が…その…ピ、ピンクになるクリームとかあるのっ?
コレ、気に…なる。
あ…男も使えるんだー…
写真みたいに、キレイになれる…かな?
我ながら、酔った俺の勢い、怖い。
そんな風に俺が呑気にスマホを弄ってる間に、雅治さんが河野さんに連絡して、さらに二宮課長さんにヤキモチを妬く事態になっていたなんて、俺はちっとも思わなかった。
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