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これからのこと …ひとりごと
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足腰が立たないとはこう言うことか、と実感した日曜日。
雅治さんちで(平穏に)一日ゴロゴロして過ごして、ようやく普通に歩けるようになった。
夜遅くになって、車でうちまで送ってもらった。
それぞれ、ジムと料理教室を休んだ。
「たまにはこういうサボりも良いな」
って、雅治さんが俺の隣でニヤニヤしていた。
そうそう。
ゴロゴロしながら「"ごっこ"みたいな同棲は嫌だから」って話し合って、今後のことを決めた。
とりあえずは、週末だけ雅治さんの家に行くことになった。
ま、今までとそんなに変わらないけど…
でも、金曜日の夜から行くことになったのは嬉しい変化だ。
うふふ。
S電機への出張がなくても、毎週スーツ姿の雅治さんが見れるかもしれないっていうのは、なんだか嬉しい。
俺の方が帰りが早いだろうしね。
…料理、もっと頑張って、ちゃんと振る舞えるようにしよう。
足腰立たないからって、休んでる場合じゃない。
それと、雅治さんは……
「これから、二人で家を探して、どこかいいタイミングで引っ越そう」って。
改めて、ちゃんと言ってくれた。
確かに、今すぐ雅治さんさんちに転がり込みたい気持ちもあるけど。
もし、毎日イチャイチャしちゃったら…
俺、どうなっちゃうんだろう?
一晩抱き潰されただけで、次の日あんな…だったのに。
あー…思い出したら恥ずかしい。
とにかく、引っ越し準備の他に…心の準備も必要だし…
心の準備と言えば。
雅治さんに「ご家族には、なんて話す?もし必要なら俺が出て行ってもいいし…」と言われた。
そう。
目下の悩みは、それ!
引っ越すとなれば、家族に言わないわけにはいかない。
でも、とりあえず「今より便利なところで友人とルームシェアする」とかで誤魔化そうと思う。
ってゆーか、ちゃんと引っ越して、二人で新生活を始めるとか…なんか、同棲って言うより…新婚さん、みたい、じゃない?
…ふふっ。
えへへっ。
だって、雅治さんが「一生」とか言うから…
俺の頭の中はお花畑だ。
あ、ヤバイ。
顔が勝手に緩んでしまう。
とりあえず、部屋の片付けをしないと…
持ってくものと、捨てるもの。
ベッドは、もういらない…よね?
……えへへっ。
そして、月曜日。
俺は最後の納品作業をしにS電機へと向かった。
今日、明日と乗り切れば…作業完了だ。
二宮課長さんと会うと思うと、かなり気が重い。
ただ、仕事からはどうしても逃げられないし、逃げるわけにはいかない。
雅治さんは「休んだら?」って言ってくれたけど…
でも、今後のことを考えたら、今逃げたらこの先ずっと逃げなくちゃならなくなる。
仕事はちゃんとしたいから、割り切らないと、と自分に気合を入れた。
一日、緊張して過ごしたけど、その日、二宮課長さんと会うことはなかった。
途中、河野さんや松井さんが指示出しに来たけど、二宮課長さんは顔を出さなかった。
ま、渡辺課長さんとも会わなかったから、別段、二宮課長さんに避けられてるって訳ではないだろうけど…
ちなみに、午後に雅治さんが様子を見にきてくれた。
佐々木さんの目を盗んで「大丈夫?」って聞いてくれたから「大丈夫です」って答えたら「辛かったら、医務室から湿布もらってこようか?」って言われた。
あ、そっちの心配か…と恥ずかしくなった。
そういや…雅治さんは二宮課長さんと会ったのかな?
雅治さんに、金曜日のことはなかった事にするように頼んだから、二宮課長さんにケンカ売ったりとかはしないと思うけど…
あの、今にも殴りかかろうとしていた雅治さんを思い出すと、なんだか怖い。
雅治さんは仕事に私情を挟むような人じゃないから、大丈夫だと思うけど。
…うん。
大丈夫だと、思いたい。
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