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二人だけの飲み会 …岐路
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エレベーターに乗り込み、俺の部屋がある5階を押す。
「小栗さんは何階ですか?」
「8階」
8階のボタンを押す。
小栗さんと5階まで密室で二人きりなんて、緊張する。
扉が閉まる。
同時に、小栗さんが何かつぶやいた。
「…ん」
「え?何ですか?」
振り返ると、小栗さんが俺を壁に押し付けた。
え⁉︎なに?
一瞬のことで俺はされるがままに小栗さんを見上げた。
「ごめん」
うつむいていた小栗さんは、そう言って
俺に…
口付けた。
そっと触れるキスは、すぐに離れた。
俺はビックリして動くことができなかった。
小栗さんの視線は下を向いていて目が合わない。
何を?何を考えているの?
「ごめん」
もう一度、小栗さんはつぶやいて、今度は…深い、キスが降ってきた。
あ…
気持ちが、良い
想像してたのよりずっと、気持ちが良い。
すごい、感動に近いものがある。
唇を吸われて、舌で舐められる。
頭が真っ白になって、素直に気持ち良さに従ってしまう。
口を少し開くと、小栗さんの舌が、俺の口をこじ開けるように入ってきた。
「んぅっ」
気持ちい…
いや!
違う!
ダメだ。
頭の中で、警鐘が鳴る。
頭は真っ白のつもりだったけど、どこか冷静な俺がいた。
男同士でなにやってんだ!と怒鳴っている。
突き飛ばさなきゃ!やめてくださいって。
でも…でも…
チン!と軽快な音がして、どうやら5階に着いたらしいエレベーターの扉が開いた。
小栗さんが、俺をばっと引き離した。
「ごめん。
…酔っ払いの悪ふざけだと思って
…忘れて…」
そうして、その場にしゃがみ込んだ。
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