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着信… 2
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『それより佐藤君、いつの間に河野と連絡先交換したの?さっきの連絡も、河野が自分でするって言い出すし…』
「え?え、えーと…い、つだったかな?」
突然、話題を変えられて、どもってしまった。
まさか、河野さんから小栗さんの事で恋愛相談されています、なんて言えない。
『仕事以外でもやり取りしてるのか?いつの間に仲良くなったんだか…』
「え?いえ!仲がいい訳ではないんですが。…すみません」
『いや、別に仲良くするのが悪い訳じゃないよ。少し、気になっただけで…』
小栗さんがまた黙ってしまった。
『そう言えば、今度の土曜日は午前中予定があったの?迎えに行かなくていいの?』
「え?…あぁ!そうですね。すみません」
『フッ…なんか佐藤君、さっきから謝ってばかりだね?…何か、あったの?』
「いえ。何にもないですけど」
『…それなら、いいけど』
それから、再度の沈黙。
なんだろう、この雰囲気。
電話だと小栗さんの顔が見えないから、落ち着かない。
「水族館…楽しみです」
『ん。そうだな』
それから、特に会話もなく、電話を切った。
何か、小栗さん、いつもより元気なかった?
ちょっと気を使われてるような気もしたし…
どうしたんだろう?
そういえば、河野さんに告白されたのかな?
だとしたら、俺は水族館に行くのを遠慮すべきなんだろうか?
でも俺は、小栗さんと河野さんを二人で水族館に行かせるほど、心は強くない。
そもそも「二人じゃないのが残念」って…誰と二人って事だろう。
でも、その疑問を解決出来るすべもなく、数日が過ぎた。
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