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酒に呑まれる …1
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部屋に戻って、とりあえず先にシャワーを使わせてもらった。
今からまた…多分そう言うことになる、よね?
なんて考えつつ、念入りに身体を洗う。
…女の子って、いつもこんな気持ちで身体を洗うのかな?
なんかさ…いざ抱かれる側になると…
色々気になるよね。
女の子って大変だな。
何て考えながら身体を拭いて、ホテルの浴衣を着る。
シャワールームのドアを開けて外に出た。
窓際には、テーブルとイス二脚があって、そのイスの一つに腰掛けてテレビを見ていた雅治さんと目があった。
「シャワー、お先にすみません」
「いいよ。こっち座って」
テーブルには、いつの間に届いたのかワインとワイングラス、ナッツが入った小鉢が置いてあった。
「待ちくたびれたから、先に乾杯しよう」
「あっ、長風呂してすみません…」
「いいよ。だって、キレイにしてくれるのは、俺のためだろ?」
「…っ」
本当…こういう歯の浮くようなセリフ、やめてほしい…
空いてる方のイスに座ると、雅治さんが手際良くワインを開けてくれた。
トットッ…と赤いワインがグラスに注がれる。
「じゃ、改めて…これからよろしくね?」
雅治さんが、グラスを持ち上げた。
俺も慌てて持ち上げる。
「あ…。ハイ…宜しくお願いシマス…」
て、照れる。
カチンとグラスを合わせて、ワインを口に含む。
芳醇な香りが鼻へ抜けて、ふわぁと口の中に甘さが広がった。
するすると喉を通って渋みが仄かに残る。
「ふわぁ…美味しい!」
「ん。いいね」
雅治さんがグラスをクイッと空けて、立ち上がった。
俺のイスの肘掛に両手をついて、俺の耳元に口を寄せた。
「シャワー浴びてくるから、飲んでてね?」
そして、頬にチュっとキスを落としてシャワールームへ消えた。
「はぁ…かっこいいなぁ…」
俺のためにワインを頼んでくれたんだよね?
確かに俺、酔うと陽気になることの方が多いし。
河野さんのこと、気にし過ぎないように気を使ってくれたんだと思う。
ワインをもう一口。
ん、美味しい。
すごく飲みやすい。
お言葉に甘えて、酔っちゃおうかな?
ボトルを取ってワインをグラスに注いだ。
キレイな濃い赤を眺めながら、思う。
あの人と釣り合うにはどうしたら良いんだろう?
って言うか…男同士って、どう付き合うの?
普通のデートとかは…人目が気になるから、なかなか出来ないよね?
でも、二人で色んな所、行きたいな…
うーん。
ワインをコクリ…
…本当にこれ、美味しいな。
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