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【番外編】 小栗雅治の独白 5
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…や、ばい。
嘘だろ?
マジかよ?
結論から言うと…あの時のあの感覚は、気のせいじゃなかった。
ゾワリと手から伝わる快感で、身体中を流れる血液がドクドクと波打つ。
しかも払われると思っていた手は、払われず…
彼は固まってしまった。
そうだよな。
突然こんなことされたら、困るよな。
手、払ってくれないと、困るんだけど…
ふと、佐藤君が泣きそうな顔になった気がして、自分のやったことを後悔した。
あぁ。そうか。
彼からしたら俺は上の立場だし、どう対応していいのか分からないのだろう。
言い訳を言って、俺から手を話そうとした。
その時…
何を思ったのか、佐藤君は顔を真っ赤にしてうつむいて…
俺の手を握り返して来た。
「手にも相性あるんですかね〜。確かに。気持ち良いですよね〜」
…小悪魔だ。
佐藤君も気持ち良いと思っていたのか?
それは、俺と同じような意味で?
ガラガラと何かが崩れるような感覚がする。
落ちた。
彼の手を引き寄せ、親指で優しくその手をなぞる。
その後、バッと手を離されたけど、その真っ赤な顔は俺を拒否してはいなかった。
この子が欲しい。
手に入れたい。
友達としてではなく…
それが正直な結論。
我ながら情けないが、身体は正直だ。
反応が止まらない。
あーーー
ダメだ。
これ以上酔うと理性が保てなくなる。
そんな気がして、飲み会をお開きにした。
帰りのタクシーで、我慢出来ずにもう一度手をつなぐ。
自分の耐性の無さに反吐がでる…
そして…今度も手を払われない。
勘違いじゃない。
佐藤君は俺を拒否しない。
気を使ってるとか、そう言う感じもない。
俺も酔っているから、と言って、握り返される始末。
その行動に、俺の中心はピクリと反応した。
無意識のうちに、親指でその手を撫でる。
気持ち良い。
何でこんなに感じるんだろう?
…ハッ。
俺、マジでどうかしている。
気を鎮めるために、気付かれないように溜め息を吐いた。
ヤバい。
俺はこんなにも欲深い。
もっと、もっと欲しくなる。
慌ててタクシーを降りて行った佐藤君を見ながら、今度は盛大に溜め息を吐いた。
家に帰ってすぐ、冷蔵庫からビールを取り出して一気に煽った。
俺、よくあそこで我慢したよ。
自分をあざ笑いながらバスルームへ行った。
服を脱ぎながら、目を逸らそうとしていた事実を目にする。
「ダセぇ…」
俺の中心は、熱を持って頭を持ち上げようとしている。
手を握っただけなのに、このザマだ。
バルブを捻って、頭からシャワーを浴びる。
放っておけば落ち着くと思ったそれは、佐藤君を思い出すたびにピクリと震える。
「ヤリてぇな…」
シャワーの音にかき消されるかと思ったそれは、ハッキリ自分の耳に届いた。
俺はあの子が欲しい。
彼女として…という感覚に近い?
まだ自分の気持ちは曖昧だが、身体の関係になりたい事は確かだ。
男とか、そんなのは今はどうでもいい。
肌を合わせたら、きっと気持ち良いだろう。
あの柔らかくて滑らかな手からすると、全身そうに違いない。
ただし、手をつなぐのと違って、これは性的で…
確実に拒否される行動だ。
それでも、ヤりたい。
モノにしたい。
あの手の感触を思い出しながら自身を扱くと、瞬く間にその昂りは最大になった。
あの子が嫌がってもその肌に触れて達したい…
手を絡み合わせるように、お互いを擦り付けたらどうなるだろう?
なんて考えると、俺の中心はビクンと震えてあっさりと欲望を吐き出してしまった。
ハァーーーーー……
俺は何をやってんだ。
男をオカズにする日が来るとは…
………どっかに良い女いないかな。
そうじゃないと、俺は佐藤君をメチャクチャにしてしまいそうだ。
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