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週末ドライブ …2
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土曜日の朝10時。
約束の時間ちょうどに、雅治さんから下に着いたと連絡が来た。
下に降りて、雅治さんの車を見つけると…
一気に緊張してきた。
だって、どんな顔して会えばいいのっ?
か…彼氏の顔?
いや、どっちかと言うと、俺って彼女だよね?
守られて、甘やかされて…
俺ばかりが求めてる感じがするのも、なんか女々しいし…
それに、なんかさ…
彼女みたいに甘えたいなぁ、って思っちゃう。
雅治さん相手だと、守るって言うより守られたくなってしまうんだ。
そんな事をフワフワ考えながら、車の横まで来た。
「おはよ…って、どうした?」
あっ!
いつの間か、俺のいる助手席側の窓が開けられてて、雅治さんが心配そうな顔で覗いてた。
「おっおはようございます!すみません!ちょっと考え事を…」
「そ?じゃ、とりあえず乗って?」
そう言ってふわりと微笑んでくれた。
「…っ!はい!」
カッコいい。
恥ずかしくて、思わず目をそらしてしまった。
助手席に乗り込んでシートベルトを締める。
「今日は奥多摩の方に行こうと思うんだけど…いいかな?」
「わ!良いですね!今日みたいな暑くて天気の良い日はうってつけですね!」
奥多摩は東京から2時間くらいで行ける避暑地だ。
湖とか滝とかあって、マイナスイオンたっぷりな場所。
雅治さんが、少し首を傾げて俺を見た。
「…へぇ。結構、行くの?」
「あ、子供の頃、親によく連れて行ってもらいました。あとは、地元の友達とキャンプとかバーベキューで行った事ありますね」
「ふーん…。じゃ、そこに俺との思い出も追加してもらおうかな?」
そう言って微笑んだ顔がカッコよくて…
「よっ、喜んで!!」
俺の顔、絶対赤い!
慌てて下を向くと、雅治さんがフッと笑ったのが分かった。
「じゃ、とりあえず出発しよう」
車が動くと、ナビもポーンと動き出した。
色々調べて、ナビ入れてくれたのかな?
そう思うとなんかすごく嬉しくなった。
こういう些細な事で嬉しくなったり、幸せになったり…
あぁ、俺って本当にこの人に恋してるんだなぁとしみじみ思った。
だからなのかな?
なんか…いつもよりカッコ良く見えるのは。
それに、普通のTシャツにジーンズ姿なのに…キマってるんだよなぁ。
ズルイなぁ…
「ん?」
赤信号で停まった時、雅治さんが俺の方を見た。
しまった!
凝視してたっっ!
「いえっ…あの、雅治さんは今日もキマってるなぁ…と。雅治さんは、どうしてそんなにセンスが良いんですか?羨ましいなぁ…」
俺のその問いにしばらく考えた雅治さんは、車を発進させながら静かに答えた。
「姉…のせいかな?」
「えっ?お姉さんいるんですか?」
「そう。8つ上にね。姉貴が美容師をしててさ。学生の時は上から下まで色々弄られて。煩いくらいにチェックされてさ。
あの時は嫌で仕方がらなかったけど…。今は感謝してるかな?こうやって陸に褒めてもらえるセンスを養えたんだから」
そう言って、一瞬こちらを見て微笑んだ。
「へぇ!8つ上?良いなぁ…素敵なお姉さんがいて…」
雅治さんのお姉さん、気になるっ。
間違いなく美人でオシャレだよな。
「素敵かぁ…?どうだろ?口うるさいおばさんだよ」
「あはは。おばさんって…。雅治さんのお姉さん…絶対美人ですよね?今も現役なんですか?」
「あー、どっかで夫婦で店をやってるみたいだけど。…あ、そうそう、うちにあるシャンプーとか、姉貴が開発に関わったやつだよ」
「えっ?あれを?すごい!!」
そう、雅治さんちのシャンプーとコンディショナー、すごい使い心地が良かった。
ボディソープも同じラインので揃えてて、高そうだなぁと思ったんだ。
雅治さんの香りは、そこから来てた。
そばに寄った時だけ分かる香り…
雅治さんちに泊まったら、俺も同じ香りになって幸せな気分になるんだ。
ふふふ…
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