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週末ドライブ …7
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「そうだな。付き合い方については…この後ゆっくり話そう。陸がしたいこと、俺がしたいこと。無理とか我慢をしなくて済むように。
それから、なんで陸なのかって質問だけど。…それは俺にも分からない」
「え?」
それは、どういう…
「だって…好きなんだもん。なんで男なのにって聞かれても答えようがないな。男とか関係なく、陸が好きなんだから」
雅治さんが、しれっと好き好き言うから…
自分の顔が、カアァッと熱くなるのが分かった。
「陸だって、なんで男の俺と付き合ってるの?…なんか、俺も不安になるよ?」
そうだ。
俺が、男同士だからって悩むことは、雅治さんに対して不安を与えることになる。
「そう言われれば…僕も答えられません。僕も…その…そういうの関係なく、雅治さんが…好き…です」
男とか関係なく好きだから。
それは自分が一番良く分かってること。
雅治さんが、満足そうに微笑んだ。
「ん。…俺さ、付き合う前までは、もし陸の前に他の相応しい女が現れたら、潔く身を引くつもりだったんだ。だって、男の俺と付き合うより…それが陸にとって良い事だと思ったから。でも、今は違う。女でも男でも、誰にも陸を渡したくはない」
雅治さんが繋いでる手を持ち上げて、俺の手の甲にキスをした。
「…っ。僕も…同じこと考えてました。…もし、雅治さんに他に良い女性が現れたら…って」
唇で手の甲のあちこちを優しく触れられる。
くすぐったい。
「でも、僕も…雅治さんを、誰にも渡したくない」
雅治さんが手から唇を離して微笑んだ。
「俺は、陸が隣にいる限りは、決して目移りしないから。俺を、信じて?」
「は…い」
手が…むず痒くて…熱い。
「あと、外で手を繋ぎたいんだったら…繋ぐ?俺はいいよ?繋いでも」
今度は俺の手に頬ずりするように、雅治さんは俺の手を頬に添えた。
分かってるはずなのに…
そんな事したら、自分が好奇な目で見られること分かってるはずなのに。
俺のために「繋ぐ」と言ってくれたのがすごく嬉しい。
「それは…我慢します。…だって、絶対今以上に目線を集めるから。そしたら、落ち着いてデートとか、出来ないし。…分かってるんです。
……でも、ありがとうございます」
雅治さんが再び手の甲に唇を寄せながら、少し考える素振りをした。
「じゃあ、ナンパされないように、ダサく変装するとか?」
「あははっ。雅治さんは、オーラだけでもカッコイイですから。隠しようがないですよ」
俺のその言葉に、雅治さんが困ったように笑う。
「何それ?まぁでも、陸もそうだな。いくらダサい格好しても、その可愛い仕草や雰囲気は隠せないな」
そう言って目を細めた。
「えっ⁈僕?」
「さっき、俺が車を移動してた時、運転手の子と何話してたの?」
「え?…いえ、大した事は…」
「陸もモテるって事、自覚した方がいいよ。…まぁ、逆ナン対策はボチボチ考えよう」
はは。
逆ナン対策って。
「分かってます。雅治さんがモテるのは、どうしようもないって。ごめんなさい。…本当、俺の勝手な…嫉妬なんです」
俺の「嫉妬」って言う言葉で、雅治さんがニヤリとした。
「んー。じゃあとりあえず、二人きりの時は普通の恋人以上にイチャイチャしようか?外で手を繋げない分を埋めるように…こうやって手を繋いで…」
雅治さんの目が、一瞬にして色気をまとう…
「…っん」
そう思った時には、もう唇を塞がれていた。
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