アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
サプライズ …3
-
自社への報告が終わって、課長さんに挨拶をしてから…
ホテルへ戻ってきた。
雅治さんは自分には挨拶はいらないっていうから、そのまま出てきたけど…よかったかな?
ま、また今から会えるし…いいか。
部屋に着いてスマホを開いたら、雅治さんから
"普段着持ってきてたら着替えておいて。寒くない格好で"
とラインが入っていた。
普段着は持って来ていたので、スーツを脱いで着替える。
どこかに出かけるのかな?
それから雅治さんから連絡があったのは、16時半くらいだった。
『お疲れ。陸、もうホテル?』
「お疲れ様です!はい。ホテルです。着替えも終わりました」
『ん。良かった。じゃあ、5分後にロビーで待ち合わせよう』
そう言って電話は切れた。
やっぱり、どこかに出かけるんだろう。
ってゆーか、雅治さんはもうプライベート?
仕事はどうしたのかな?
しばらくして、コートを羽織って部屋を出た。
エレベーターに乗ると、ちょうど雅治さんと一緒になった。
あ、ちなみに雅治さんはこっちの会社ではスーツじゃない。
会社では作業着だったけど、今は黒のコートに…俺のプレゼントしたマフラーをしてくれていた。
他のお客さんもいたから、目配せだけしてロビーに降りる。
フロントに鍵を預けて、雅治さんに着いて外へ出た。
「陸、こっち」
振り返った雅治さんが、微笑みながらそう言った。
着いて行った場所は駐車場。
何だろうと思っていたら、一台の車の前で雅治さんが立ち止まってロックを解除した。
「え?車?どうしたんですか?」
「加藤が貸してくれたんだ。とりあえず乗って」
加藤さんが?
とりあえず言われた通りに、そのマツダの真っ赤なセダンに乗り込む。
「どこに行くんですか?」
シートベルトを着けながらそう聞くと、運転席から身を乗り出してきた雅治さんに…キスされた。
「もう、二人きりだよ?」
えっ⁈
…あ、そうか。
「うん。えっと…どこ行くの?」
「着いてからのお楽しみ。…気に入ってくれると良いけど」
そう言ってニヤリと笑って、車を発進させた。
もう〜顔が熱い…
道すがら、加藤さんの事を聞くと、どうやら昼休み後に突然「今日、車貸してやる」って言われたらしい。
「そう言えば、昨日の昼も車借りたらしいですね。…加藤さんとトイレで会った時、聞いたんですけど…」
「あぁ…昨日は、ドラッグストアに行ったよ」
ドラッグストア…
それを聞いて、顔が赤くなるのが分かった。
わざわざ、加藤さんから車を借りて、アレを買いに行ったってことだよね?
雅治さんのことを好きな女子達が聞いたら…ショック受けるだろうな。
…はは。
「どうやら加藤は、俺がその時、彼女を迎えに行ったと勘違いしてて…。今日も彼女と出かけろよって気を使って貸してくれたんだ。…ま、代わりにさっき加藤を送り届けて、月曜日の朝も迎えに行くことになったけど…」
「なんか、すみません…」
「陸が謝る事じゃないよ。俺も移動をどうしようか悩んでたから、加藤から借りれて助かった」
あ、トイレで会った時、加藤さんが何か納得したみたいにしてたのは、この事なのかな?
加藤さん、ありがとうー!
おかげさまで二人きりになれて、幸せです。
ふふ。
「それにしても…加藤さんも雅治さんも、今日はこんなに早く帰ってよかったんですか?」
「あぁ。実は、加藤も俺も、フレックスで早く出社したんだよ。たまたま同じ時間で…。ちなみにあいつも今日彼女と会うんだとさ。彼女んちまで送ったよ」
「フレックス…」
俺と出かけるために?
朝、用事があるって、早い時間に部屋を出て行ったのは、そのため?
だとしたら、すごく嬉しい。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
300 / 559