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答え合わせ …1
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「それにしても、今日はいい天気だなー。俺、このまま皆と遊びに行きてーよ。なんで日曜日も仕事なんだろー。…そうだ!今度休日に休めたら皆でどっか遊びに行かね?オグに車出させてさー」
ヤマさんが一人で楽しそうに喋る。
「誰が…車出すって?」
「「っ!」」
「お、オグ王子!お疲れー!早かったな!」
声のした方を見ると、肩で息をしている雅治さんが立っていた。
「誰が王子だよ…。て言うか、お前がすぐ来いっつーからだろ?」
雅治さんがギロリとヤマさんを睨む。
走ってきたのかな?
本当に…早かった。
「あはは!そーか!つか、姫が捕まってると思ったからこうして来たんだろ?…とりあえず、座れ…って、ちょい待ち!あきちゃん、あきちゃんこっち!」
ヤマさんがアキちゃんを見ながら、隣の席をポンポンと叩く。
「俺ら、二人を『見守り隊』だろっ?」
「ふふっ!『応援し隊』は?」
「…おっ、細かいこと気にすんな!」
なんか楽しそうに、アキちゃんはヤマさんの隣に移動した。
「さ、オグ!そっち座って」
雅治さんはため息をひとつ吐いて、俺の隣に腰掛ける。
ヤマさんは俺らを見ながら、満足そうにコクコク頷いた。
「…で?これ、どういう状況なわけ?なんで陸がここに?」
雅治さんが、皆の顔を見ながら不思議そうに、そう言った。
「おー!オグのいない間に、交流深めといた!」
ヤマさんが、親指をグッ!と立てて見せた。
「はぁ。…陸、どうしてここに?」
雅治さんは、ヤマさんを無視するかのように俺の顔を見た。
「あ、あの…」
どうしよう…
こういう場合どう説明するか、考えてなかった…
それを助けるように、ヤマさんが説明してくれた。
「二人がうちに見学に来てくれてたんだよ。で、俺がりっちゃんに気付いて声かけたってワケ」
「…え?陸、何で?俺、ここ教えてた?それとも、偶然ここに見学に来たのか?」
「ちげーよ。お前が怪しー行動するからだろ?」
「……は?」
雅治さんは、意味が分からない、と言うような顔をした。
「オグはさぁ、なんでりっちゃんをここに連れて来てあげなかったワケ?」
「………いや、別に、大した理由じゃないけど。…それが?」
「どーせ、俺に会わせたくなかったとかだろ?」
「………」
雅治さんが黙った。
えっ⁈
本当にそんな理由なの?
少しの間の後、雅治さんが、ため息をひとつ吐いた。
「だって、ここに連れて来たら、お前絶対に陸と二人になる機会作って…根掘り葉掘り聞くだろ?…陸をそれで嫌な思いさせたくなかったし、それで後から俺が茶化されるのが目に見えてるし……だから、連れて来たくなかったんだよ」
あぁー…
本当にそんな理由だったんだ。
ヤマさんの言う通りだったんだ。
俺は、雅治さんにバレないように、小さく息を吐いた。
「オグー。それならそうと、最初にちゃんと伝えなー…。理由も聞かされず、ここに連れて来てくれなかったから、ここに何かあるんだろうって、りっちゃん悩んでさ。で、こうして様子を伺いに来たんだよ」
「え?」
雅治さんが俺を見た。
とりあえず、勝手にここに来たことを謝ろうと俺が口を開こうとしたら、ヤマさんがこう言った。
「お前、ここで浮気とかしてんの?」
「は?俺が、浮気?……何で?」
うわ。
ヤマさん、ストレート…
アキちゃんは、じっと二人のやりとりを見てる。
今の反応で、雅治さんがここで浮気なんてしてないって分かった。
「つまり、来ちゃいけない理由を曖昧にしたら浮気を疑われても仕方ないってことだよ。…俺、いつも言ってるよな?ちゃんと言葉にしないと、超能力者でもない限り、相手には通じねーんだよ」
雅治さんが俺を見た。
「おーっと!俺のこと信じてないの?とか、りっちゃんを責めんなよ?信じさせるような行動を取っていない、お前が悪い」
「………」
雅治さんが、難しそうな顔をしてまた黙った。
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