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【後日談】一夜の夢、一生の誓い …14
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「あのっ、実は…その…」
俺は、マキさんと会った時の事。
俺が外でデートしたいと言ったら、マキさんが協力すると言ってくれた事。
その経緯を簡単に話した。
「まぁ!」
話し終わると、遥香さんは驚いた顔をした。
「雅くんは?陸くんがこんなに悩んでること知ってるの?」
「あ、いえ…」
「まぁ!なんてこと!」
えっ?それ、どういう反応?
やっぱり、一般的には理解されない悩みかな?
「もー、ちゃんと言っていいのよ?雅くん、言葉数少ないでしょ?それに、自分から聞きもしないでしょ。言わないと気付かないのよ。あの子、鈍いとこあるから。ただでさえ尽くす事をしない子なのにっ!ドンドン言っていいのよ?付き合ってるんだから、受け止めてもらわないと!ね?何か酷い態度を返してくるなら、私がガツンと言ってやるから。ね?」
遥香さんが興奮気味にそう言った。
あぁ、そういう事…
「ありがとう、ございます」
遥香さんは雅治さんを悪いように言ったけど、今回の件に関しては、俺の我儘だって分かってる。
だけど…それでも、俺の味方みたいな態度を取ってくれたのは、純粋に嬉しかった。
その時、ドアがノックされてマキさんが戻って来た。
「外してごめんね?」
そう言って、カーテンから顔を出したマキさんに、遥香さんはニコニコ笑顔でこう言った。
「ね!牧村くん!聞いて!実は、私と陸くんって知り合いなのよ」
「「えっ?」」
マキさんと俺の声が重なった。
遥香さん⁈何を言い出すの?
「なんと、陸くん…私の弟と付き合ってるの!」
「「えっ!?」」
言った!
遥香さん、それ言って良いのっ?
俺はビックリして何も言えなかったけど、遥香さんは満足そうにニコニコしている。
「そうなんですか?えっ?知り合い?すごい!世間て狭いですね!うわー…」
マキさんはマキさんで、ビックリした様だ。
ってゆーか、男同士が付き合っているという事に関して、何の違和感も匂わせないこの空間。すごくない?
ちょっと感動…
それに、遥香さんが、雅治さんのこと隠さずに言ってくれたことがとても嬉しかった。
だって、俺、認められてるって事だよね?
「でね?陸くんが変身したい理由も聞いちゃったんだけど…ぜひ、私にも何か手伝わせてくれないかな?」
「「えっ?」」
再び、俺とマキさんの声が重なった。
手伝う?遥香さんが?
何で?どういうことっ?
マキさんは意見を求める様に俺を見たけど、俺は何の反応も出来なかった。
「弟のために、こんな事しようとしてくれてるのよ?あぁ…かなりムズキュン!姉としては、ぜひ応援したいわ!」
遥香さんは目をキラキラさせながらそう言った。
「なるほど!そう言う事なら、ぜひお手伝い願います!ちょうど今から、服を決めるところなんですよ。男を隠すためのテクは色々知ってますけど、細かい女性らしい気遣いとか諸々の部分を、ぜひ教えて頂きたいです!」
マキさんも同じ様にキラキラした顔でそう答えた。
「そうこなくっちゃ!」
「あ!ただし弟さんには秘密ですよ?」
「もっちろん分かってるわよ!うふふ!ヤダ!超ウキウキしちゃう!」
「うわ!俺もです!ふっふっ…こりゃ、完璧な女の子になりそうだ」
なになになに?
俺が何だか蚊帳の外…
それから俺は、テンションの高い二人に、着せ替え人形の如くあれやらこれやら着せられた。
俺はされるがままで、二人の満足行くまでいじられる事となった…
俺はどうやら、雅治さんと外デートしないと言う選択肢を失った。
これだけされて、もう無しには出来ない。
腹を括るしかない。
けど、俺、どうなっちゃうのー…
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