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生易しくない無難な物。❶
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ちょっぴり癖のあるさらさらとした明るい茶髪がその大変整った少し幼い顔によく似合い、乱雑にベッドに運ばれた所為かネクタイが擦れ肌蹴たワイシャツが妙な雰囲気を出している。
素肌も色白で彼が外国語を話していたら外国人だと一目で判断するくらいには外人の顔をしていた。
「……ぅ…」
意識は無いのに背中の痛みに身悶える翔を見て赤城は笑う。素直に優しい微笑み30%この綺麗な顔をぐちゃぐちゃに歪めたいという黒い感情70%で。
「さて、何からやるか」
器具は色々用意してあるがこいつは未経験者だ。何故判るかというとベルトを外しチャックも開け下を脱がせた時、穴が普通のままだったからだ。一度経験した者は穴の形が変わって縁が出来るしな。
何からやるかという事だったが初心者にいきなり苦しい物を味わわせて感じるとはとても思えない。
あ?なんで感じさせるのかって?
多くのスパイは痛みに強くなる施術をされていたりするものだ。
まぁ最もこいつはどうだか分からないが、、情報を聞き出すにはより消耗して貰わないといけない。
それなら慣れない刺激の方が効率的だと考えている。
だからと言って一歩間違えばこちらが多大な損害を被っていたに違いないスパイの拷問を、生易しい物で終わらせるべきではない。
「まあ、無難な物からやるか。時間はたっぷりとあるしな…」
赤城の黒い笑みは相変わらず整っていた。
「…ぅ、ん……?」
薄暗い部屋なのに眩しいのはやはり光に不慣れな目になっていたから。
数秒で慣らすと頭がガンガンと痛み、背中がズキリと軋む俺が居た。両手を頭と背中を摩る為に出そうとしても動かない。ここでやっと俺はその異常な体勢に気が付いた。
この大きい、恐らくキングベッドの四隅に括りつけられている鎖に付いた黒革で出来た手錠に四肢を余裕無く拘束され全く動かせないばかりか布団も何も掛けてないのに何と無く暑くて身体が火照る。
何と無くしか見えないが感覚で異常が判る物としては俺は今、下を履いているのにベルトは無くチャックは全開でパンツが出ている見っともない姿だという事だ。
…更に言えばポジションも変わってるからもしかしたらパンツを一回脱がされてからまた穿かされたのかも知れない。
めちゃくちゃ恥ずかしい。止めてくれ。
「どうだその体勢、気に入ったか?X字ってやつなんだが」
「冗談が過ぎる、さっさとこれ外せ…‼︎」
鎖に繋がれた四肢を暴れられるだけ暴れるも微々たる動きになってしまう。これを早急に外して貰わないと逃げ出すチャンスすら掴めない。
「それこそ冗談だろ?お前は今、火照ったその身体を何とかして欲しい筈だ。」
「……っ‼︎?」
何故解る…暑い、ではなく熱い事を。
赤城が来てから荒くなってきた息を噛み殺して気丈に振る舞っていたというのに。
薄暗いこの部屋じゃ俺の顔が少し赤くなってるとか解らない筈なのに…
「当然判るさ、先程暗部がお前に注射した液体、あれは睡眠薬と媚薬の混ざった物だからな。時間が経てば経つ程身体に沁みて効いてくる薬だ、3時間寝てたお前にはもう辛いだろ?」
「…チッ お前の所為か、くそ…解毒剤、ねーのかよ……ッ」
「有ってもスパイに渡してやる程俺は寛大じゃないんだ…可哀想に、薬が抜けるまで相手してやるよ」
薄い笑みを浮かべ俺に馬乗りになってきた赤城を蹴りたくて仕方がないがピンと張られた脚が動くワケもなく。瞳の奥が冷凍庫以上に冷たく冷めてるこいつに何を言っても無駄だろうがそれでも言いたい。
「…ほっとけよ……もう…」
「却下」
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