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生易しくない無難な物。❼
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「ヒッ、…ぐ、や‼︎‼︎…ッん…ぁあ、あ、やっ…ぁ、ん…ンン、……っぐ…‼︎‼︎‼︎」
息継ぐタイミングすらも掴めず、はひはひと震える身体に合わせて酸素を無理矢理摂りながら、四肢を繋ぐ手錠の鎖を握り締めジタバタと暴れる。
翔の思考能力は時が経てば経つ程削ぎ落とされていき、出す精液を失った今殆ど何も考えられない状況に堕ちていた。
声を押し殺す努力を続ける意志、殺意、憎悪は既に壊され、本能で出た”嫌”と壊される事への恐れを言葉にし、只々呼吸と共に発し続ける。
冷たい空気を吸い込む口は震え、温かく火照った息を吐き出す時も震え、最早逃げようとする試みをする余裕も無く目を瞑り眉を潜め、整った顔を歪めて赤城の望んだ痴態をさらけ出していた。
…ローター如きで、と赤城は言うだろうけど。
「…ぅ、ぐっ……‼︎‼︎‼︎…ぁああ、あっ、ア‼︎‼︎……っ……?」
物足りない空イきを数秒毎にして、視界が真っ白になり果て今にも深い闇に意識を誘おうとしていた翔。
本来ならばイッている最中も遠慮などなくスパイを苦しめイき終えた、一番感度の良い時でさえも人心なく振動が彼を蝕む筈であった。いや、先程からそうだったのだが。
自らを苦しめていたローターの振動が突如止まり、空イきの余韻と困惑とで目が醒めるがそれも束の間。
長く辛い責めに意識を飛ばしは醒め飛ばしは醒めを繰り返していた翔は、溢れ出る涙に濡れた虚ろな瞳で暗い宙を力無く見つめ、重い瞼を眠気と重力に逆らう事もせずそのまま深い眠りへと墜ちていく。
「…………ぁ、はっ、あ⁉︎」
”捕らわれたスパイに安眠とか…似合わねえよな。”
そんな声が聞こえてきそうな、まるで誰かの意図が見え隠れする動き。
イき過ぎて苦しい、イき苦しい状態となった性器の裏筋を攻め立てては止め、攻め立てては止める三つの機械に意識はどんどん覚醒していく。
まるで起こすかのように間隔を空けながら、そんなローターの生きているかのような行動のお陰で翔は半ば手放した理性を取り戻した。取り戻して……しまった。
「ぐッッ、あぁ…く、そっ、……ぅ、や、ぁッ‼︎、来たら、ッ、はっ…ぁ……ブッ…飛ば、す……んッッ‼︎‼︎」
減らず口を辛うじて叩ける程度には回復した翔は精液に塗れた性器の攻め立てに痙攣しながらも目を瞑る行為がイき狂いを助長している事に気付き目を開ける。
その表情は苦悶と悔恨に満ちていたが目だけはある一点を睨みつけていた。
それは暗く光る、だがずっと暗い部屋に居る翔には目が眩む程光って見えるだろう時計。
それはこれまで自らの白濁が噴き出す所を照らし出す照明の役割りとしか機能していなかった。
…だが。
––––幾度もイかされ、その間隔も時が経つにつれて短くなり今となっては下半身の痙攣を止める事も出来ない壊れた身体を必死に抑えようと心がけ、
イき過ぎて痛みを帯び感覚が痺れてきている性器のために常に腰が浮き、
汗と涙と先走りとで失い過ぎた水分を少しでも摂ろうと唾を飲み、
ガシャガシャと革の手錠を鳴らし無意識で逃げようとしていたお陰で腕が傷んでいる、
…そんな憔悴から少し脱したような翔にとって数字で一瞬にしてこの責めの残り時間が判る時計は––––––––
「ぁ、と……いち、じか……」
残酷で優しい僅かな希望だった
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