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生易しくない無難な物。❾
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「あ、っ–––––––はぁ、ひっ……いっぷ、1分……ッ!!!!」
腹と顔を幾度も吐きだした白濁で汚し切り、目は虚ろでただ身体に流れる電流のように鋭い快感をカクカクと憐れに痙攣しながら、碌な抵抗も出来ずに受け止めている。
受けた悦楽が強過ぎて麻痺したような性器と叫び過ぎて枯れた声。
そして酷く消耗した神経をこれでもかと擦り減らしてくるローターに目を剥きながら耐えてきた。
あと1分。
一見総てが赤城の思い通り。
思う通りに翔は赤城が帰って来るのを待ち望んでいた。
…だが、計算違いがあるとするならば快楽に不慣れな翔は精神が摩耗し過ぎてそれどころではないというところか。
早く来い、などとは思えていないし、あんな奴が今来たら、とも思えていない。そしてローターを止めて貰えるとか鎖を黒革の手錠を取ってくれる、などとも思っていなかった。
否、”思う”という表現が既にハズレである。
あと1分。
1分すれば、
…………どうにかなる。
その位の頭の無さで今の伊勢谷翔は耐えている。
『…よくスパイになどなれたものだ。』
これを知ればこんな風に赤城がバカにするだろう。
兎に角こんな様子で”半ば無意識に”あと1分”我慢”すれば助かると本人の不本意にも勝手に刷り込まれているのは赤城にとって取り敢えずは僥倖とも言えた。
「ぅう–––––ぁ、は、ーんん”ん!!!」
乱れ、汗で顔にくっ付く茶の髪を振り払いながら翔はその時を待ち望む。
掠れた叫びを上げながら、時間以外の事を何一つ考えられないようにされてしまった頭を振り乱す。
途端強くなる刺激、魚のように跳ね飛ぶ身体、その度に悦楽で真っ白に果て消える思考は翔を苦しめ堕としていく。
途端弱くなる刺激、カクカクとそれが当たり前だったように震える身体、その度に眠気で真っ黒に視界が暗転しそうになる疲労は翔を重く沈めていく。
「さ、んグ…ぁ–––ぁ–ぁ、……–にぃッッ、、」
嫌だとか苦しいとか助けてとか。
本能で感じたことを人間らしい思考を以って文字にする機能は疲労で掻き消えた。
只々自力では何も考えられず掠れた声を上げて言われた事だけを気にする、そんな人形が出来た。
でもそれも一瞬だけ。
赤城が来てローターを切ったその後もずっとそう、なんてそんなのは余程心の奥底の何かを深く深く抉って爪痕を遺して、そしてトラウマを深くフカクフカク埋め込むくらいしないと有り得ない。
そして彼は弱くて強い。
馬鹿で柔軟で、すぐに堕ちてすぐに戻る。
「………ぃ…っち……!!!!!」
「ただいま、無能なスパイ。」
–––––赤城の想像を超える程には。
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