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楽なのに気苦しい物。 ❺
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「なんで…何故、、」
「何故?そりゃ仕事。馬鹿やった部下見とけって社長命令。」
今の状況も忘れて口を震わせ部長を見れば、暖かい目を携え部長は当然のように返した。
翔の、一般人に見せるのは憚られる格好を一瞥し、思わず顔を背けた部長は慌てて引き戻す。
そして笑い引き攣る顔を手で覆い隠しながら部長は翔へ苦言を呈した。
「…伊勢谷、お前本当何したんだ。直々に社長から罰食らう新社員なんて聞いた事無いぞ。」
「一ノ瀬部長…」
出社停止処分という扱いに表向きはなっている翔。
しかし何を仕出かしてこの処分に至るのかがきちんと明文化されず、具体的なものはなく誤魔化されている。
一ノ瀬に判る事は”部下が何か大変な事をした”それだけだ。
その為、一ノ瀬が苦笑いを浮かべるのも無理は無い。
というか社長から罰を受ける前代未聞の部下を前に、表情にはなるべく出さないようにしつつ狼狽えているのが本音だ。
「ぅ…あ、あの…あの…」
エネマグラの刺激に身悶えながらも部長に変な声を聞かせないようにと懸命にくぐもった声を抑えつつ、回らない思考を必死に巡らせてこの事態の弁解を翔は図った。
とは言っても例に漏れず大した言い訳も思いつかない。
予想通り項垂れて声を窄めた翔を見て、一ノ瀬は手で制した。
「詮索するつもりは無い。」
翔のホッとしたような顔を見て微笑を浮かべると、一ノ瀬はその責任感の強い性格を行動に表した。
「部下がミスをしたとはいえ責任の所在は上司である俺に有る。お前が罰を受けるなら俺もと思ってな。
それを社長に申し出たら笑いながら言ってた。幹部様以外には守秘義務が働いているらしい。一部所の一部長には話せない内容だとな。」
「だが、そこまで責任取りたいって言うなら、馬鹿やった部下の罰を受けてる姿くらいは知っていても構わないと、そう言われてここに来た。」
「そ…です、か…っ」
「…すまない。俺としては部下を助ける一助になればと思ったんだが、、その…まさか、そんな風になってる…とは…」
そう言って一ノ瀬は口を閉じる。
彼にだって解る、翔が見知った上司にこのようなあられもない姿を見せたくは無かった事。
一ノ瀬は部長として、部下が長期間何かをさせられているならその罰の緩和を自分が話し相手になるか何かで図ろうとしたが、それが全くの逆効果になろうとは想像していなかった。
気不味い雰囲気を逸らそうと、一ノ瀬は適当に置いてある椅子に座り持ってきた仕事の書類を確かめる。
…素振りをする。
この状況下で仕事に集中出来る程、一ノ瀬は出来たサラリーマンでは無かった。
翔は翔で隠しようもないがせめてもの反抗で、この状況を意図的に作り出した赤城を心底怨みながら緩い拘束の手足を外しに掛かる。
外れるわけはない上、”そういったプレイ”に無縁の一ノ瀬に鎖の音を聞かせてしまい逆効果なのだが、心臓が無駄に高鳴り顔の火照る翔に判別出来る訳も無い。
「…っあ!ぁっ…は、すす、すみ…ませ」
その身悶えの所為で更に意識を高められた尻穴は、圧を加えてイイ所を抉るエネマグラを前立腺に更に押し付け、翔の我慢の限度を時折超える。
その声を上げる度、彼は恥ずかしさから部長に謝る。
が、部長もそれを聞こえない振りをしている為にその声へ応える者は居ない。
それは、恐ろしく恥辱に塗れた只の拷問…の始まりに過ぎなかった。
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