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楽なのに気苦しい物。11
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音を立てて酷く振動するエネマグラは、その用途の域を忠実に守り、情も無く硬い場所をこれ以上無い強さで叩き、叩いて、その凶暴な快楽をぶつける。
与えられた快感を上手く処理する事の出来ないアナルは、本能に従って小刻みに揺れ、そして無意識の内に力を加えて咥え込む。
咥えられた棒は抑えの効かないその震えを、否、抑える気のないその暴力を、敏感になりつつある場所に叩き込む。
そして…叩き込まれ、震え、使われた前立腺は、この上ないと思わせる程の刺激を翔に無理矢理味わわせていた。
「ヒッ…ぃ、ア、ア、っ〜……ふ、あッ!!!!!」
視界が明滅する程の暴力に、翔は一瞬跳ぶが、完全に飛ぶ事は目の前の上司の存在が許さなかった。
目を剥いて前を見る。
見えたのは緩く自分の両手足を抑え込む音の煩い鎖と、上司が翔自身の自身を見つめて容赦無く快感を刷り込んでいるところだった。
「や、…あ、あ、っう、ぁ、……部…ッちょ、!!!」
自分が何を言っているのか聞き取れない、鎖の音も煩いだろうけど耳が壊れたように二つの音しか聞き取れない。
一つは激しさを増した棒の音、もう一つは…自らが望んだはしたない音。
グチャッピチャッペチャッニチャッ
先走りが自身と感触の違う指で混ぜられ、自分ではない手が奏でる音に、くぐもったような機械音が合わさった音しか拾わない。
そんな聴覚と、それを見つめる視覚と、背筋に引っ切り無しに感じるゾワゾワとした感触、そして何より震えてどうしようもない下半身の叩き付けられるような感覚。
「出、るッ…!!!!ぁ、ぁ…」
透明な液体の混ざり合う音に、白色を噴き出させる音が混じり、その勢いは衰えないまま更に加速していく。
「ヒッ、や、め、ア、ア!!!!」
ガタガタと軋むベッドの音もジャラジャラと揺れる鎖の音も、混ざるようで混ざっていない。
しかし、不協和音でもなく、連動された音は益々強くなっていく。
どうしようもなく暑くて。
熱くて。
「止ッめ…!!!!いち、…の!!っ〜〜!!!!!!」
上滑りしたような声は自身にも聞こえず、相手にも聞こえず、ただ何処かへ消えていく。
止めて欲しいだとか思えない程熱いのに、止めて欲しいと叫ぶのは身体が悲鳴を上げたからだろうか。
それとも、半ば崩れかかった理性が警鐘を鳴らしたからだろうか。
どちらでもいい、そんな事には興味も起きなくて。
「ま、っぁ、あ、またっ…!!!く、…るッ!!!!!」
「気の済むまで」
「あ、ァアッ!!!!アッ、やっ、だっ、アッ、…!!!!」
ガクガクと小刻みに震える身体は抑えが効かなくて、二回も、三回も出した筈なのに、ローションとエネマグラのお陰で一向に萎えない自身に怯えながら、翔はそれをただ記憶する。
出した数は高々それ程度だというのに、視界が明滅し掛ける程気持ちがいい回数はそんなものでは無くて。
アナルと腹以外の全てを脱力させて自然に任せて震わせながら、悲鳴にすらならない声を止める事なく流し続ける。
止まることなく、流れ続ける。
「はっ…あっ、ぁっ、や、ぅ、あっ、っ〜!!!!…アァッ!!」
快楽と、羞恥とを、ビリビリと痛い程感じながら、何度も何度も何度も何度も狂う程に放出し、引き締め、弛緩して、溢れる涙が白く震える腹に落ちたその時。
「愉しんでるみたいだな?」
エネマグラの電源を握り締めた。
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