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俺と夕暮れと教室とあいつ②
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俺的に「王道生徒会計画」だとかそんな大事ではないと思うんだけど。
こいつは俺のことを知っている、それまた数少ないうちの一人だ。
なんでも、知っていやがる情報屋みたいなやつ。そこはちょっといけすかねぇ。
「お前の知ってる通り、今は忙しいんだ。仕事に慣れるのに精一杯。文句あっか。」
ぶっきらぼうに言ってやった。
やつは、もう一度、乾いた笑み。
「くはっ、生徒会長様は目標のためならなんでもするねぇ。ははっ。今も、アニメDVDの発売が待ちきれなくて、急いでるんだろ?」
なんで俺が急いでるのかわかるんだよ。
俺はこれで生徒会の仕事、早く終わらせてきたっていうのに。
そう。今日は俺の大好きなアニメDVDの予約注文が開始する日なのだ。
おれが愛してやまないアニメ「割と世界で一番愛してやまない」のDVD!
あ、もちろんBLです。
ちょっと強気なツンデレ年下受けと意地悪どエスな先輩攻め。
あーーー!!!早く見たい!
かずちゃんの分も、予約頼まれていたんだった。
やっばい。早く行かなきゃな。
「くっくっく。いやぁ、面白い。面白い。」
「うるせぇ。BLは俺のオアシスなんだよ」
肩を震わせながら笑う、海斗。
こいつは成績トップの俺のライバル兼悪友だ。
俺の隣で平然と見下ろしているような距離があるようなやつだったのに、ここ最近は認識を改めなければならない。
情報屋。
なんでも知ってる。
「なーにいってる。知ってることだけ知ってんだよ」
「それお前、羽川様のセリフパクんなよ」
「いいじゃん。ばっさーと俺。とってもお似合い。」
「合ってねーよ。ばっさーってなに。スタイル良くて黒髪三つ編みメガネ委員長になって出直してこい、情報屋」
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