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勘違いと鈍感
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「先輩実は楽しみにしてた……?」
「はっはぁ?!俺が?馬鹿なこと言わないで!」
「そんな大声出さなくていいですよ……」
「〜〜〜っ!もういいからさっさと始めるなら始めなよ!」
「はいはい」
ニヤッと笑った奏海が俺を見てくる
いたたまれなくなって腕を組んで顎でクイッと階段を指すと早く降りろと奏海を促した
「先輩、階段狭いし少し足場悪いから気をつけて下さいね」
「……えっ」
「転んだら俺まで下敷きになるから本当気をつけて下さいね」
「うるさいっ!」
思わず奏海の気遣いに嬉しいなんて思った俺が馬鹿だった
俺が転んだら奏海も巻き込まれるから言ったのかよって思ったら1人優しくされて舞い上がる俺が馬鹿みたい
もうなんなんだ
この前から奏海のそばにいると
感情がかき乱されて苦しい
さっさとエッチしておさらばする筈だったのにこんな一生寄り付かないところに来ちゃったし
俺病気なのかな……
「あ、そこ気をつけて」
「へ?ッ!わぁっ?!」
「ちょ!梓音先輩!」
「――ッ」
ぼーと考えながら降りていた途中
奏海が振り返って足元を指さす
急に奏海がこっちを見るから
体が驚いて階段を踏み外すしてしまった
ギュッと目を閉じて次にくる衝撃に耐える
…………あれ?
だけど一向に痛みは襲ってこなくて
寧ろ体は何か暖かいものに包まれているような……
「っつ……先輩、……大丈夫ですか?」
「ッ!か、奏海!」
「いってー……先輩、揺さぶらないで……」
「ご、ごめん!……って……うわぁ!」
「え……なに?」
「なっなんでもない!」
パチリと目を開ければ
俺を抱きしめて下敷きになっている奏海
結構な高さから落ちたのに
2人分の体重を支えたらヒョロヒョロ奏海が死んじゃう!
そう思って生きてるかどうかブンブン肩を掴んで揺さぶったら目を回したのか奏海の顔色が悪くなる
良かった生きてる!
そう思ってホッとした次は
座り込む奏海に俺の体がすっぽりと抱きしめられていることに気づいて恥ずかしさに慌てて起き上がった
「今の音なんだ?!」
真っ赤になった顔を手のひらで抑えていた時扉が開く
あ、この子いつも俺見て目ハートにする子だ……
そう思い出した瞬間
案の定その子が大きな声で名前を呼んできた
「しっ梓音先輩?!」
「おい、先輩よりも先に俺の心配しろよ……」
「あ、悪い奏海は生きてるな、よし。 で!梓音先輩怪我はないですか?!」
「……大丈夫」
「でも顔色が……真っ赤ですよ!」
「だっ大丈夫なの!」
「奏海、平気?怪我は?」
「ああ京ありがとう。 うん、大丈夫だよ」
「そっか良かった」
確か名前はキリ君だっけ
大きな体だし良く奏海と居るから覚えてる
そのキリ君をあしらっていたら
後ろからひょっこりと現れた綺麗な男の子が奏海に話かけていた
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