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情事を終えると、お父さん…もとい、お客様は精液だらけのベッドに寝っ転がっている僕にはもう興味がなくなったかのようにとっとと立ち去っていった。
早く起きないといけないと思って、イッたばかりでぐったりとしている体を無理矢理叩き起こした。
でも数十秒も経たないうちに、いつものぼくのことを迎えに来る人が僕のところに来て、目隠しをした。
真っ黒な視界の中、ハンカチを口に押し付けられているのはわかったけど、そのあと自分がどうなるかなんて、さっぱりわからなかった。
「さあ、…しました。…では……。」
ここは、一体どこなんだろうか。目隠しのせいで何も見えない。ただ、ドラムみたいな音と、男の人が喋っていることだけは分かった。
…捨てられる。の、かな?
とうとう僕の利用価値がなくなってしまったんだろうか。
嫌だな…。嫌だけど、奴隷はご主人様がいないと生きていけない。
だから、捨てられるくらいなら殺してほしいと思う。
人だったころの生き方なんてもう忘れた。
…なんて、奴隷はモノなんだから何を考えたところで無駄なのに、そんなことを僕はしばらく考えていた。
「214番来い。」
そう言って、いつも迎えに来る人が僕の目隠しを外した。
そこで、僕の視界に広がったのは、僕と同い年くらいの男女が僕と同じような服を着ているものだった。
ここにいる全員が、ボロボロの服を着ていた。
きっと、みんな僕と同じ奴隷だ。
僕は一体これからどうなるんだろう。
聞きたいことはたくさんあるけど、僕は奴隷だから勝手に口をきいちゃいけないし、どっちみち口を塞がれているから、何も喋れない。
「レディースandジェントルメン!お待たせいたしました!これより、オークションを開催させていただきます!」
甲高い男の人の声が聞こえてきた。
…オークション?
なんのことだろう?
捨てられるんじゃなかったの?
どういうこと?
僕は売られるの?
殺されるの?
僕の頭の中は不安しかなかった。
でも、僕は奴隷なんだから、人様のいうことを聞いていればいいんだ…。
「行け。」
さっきから逃げ出そうとしている奴隷もいるみたいだけど、僕はそんなことしない。
奴隷が人様に逆らうだなんて、ありえないから。
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