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12 京介side
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「起きたか。」
昨夜、激しくしすぎたせいで気絶していた優を地下の部屋に連れてきて、優がもう勝手なことができないように拘束してから俺も眠った。
朝になってご飯を用意させて持ってくると、優はもう目を覚ましていた。
「メシだ。」
優は俺がつけた鎖に拘束されていて動けないことをわかっていながら、あえて繋いだままでいた。
「口を開けろ。」
そう優に言うと、おずおずと口を開けた。
ゆっくりと不安げに悲しそうに口を開けている姿は、不謹慎かもしれないがめっちゃかわいい。
すごくかわいい。
「…………おいしい…です。」
……………なんだこの天使。
頬を赤らめながら、少ないお粥を小さい口でもぐもぐと食べる姿は、とても儚く愛おしいものだ。
それでも少し食べると、すぐに咳き込んで吐き出してしまった。
「ケホッ、ケホッ、ケホッ、」
「大丈夫か?」
そのまま優は、少ししか食べていなかったものも全て吐き出してしまって、苦しそうにしながら、気絶するかのように眠ってしまった。
その後時政宗グループの専属の医者を呼びつけて、診てもらった。
医者がいうのは優は、過度のストレスと栄養失調。
ろくに食べ物を食べていなかったから、胃がうけつけなくっていうということだった。
ーーーここにくるまでに優がどんな扱いを受けていたかと思うと、奴隷を買った俺がいえることでもないが、酷いと思う。
その時、新しい執事が、入ってきた。
「ヤッホー!!お兄ちゃん。元気してたー?」
そしてもう一人、俺の二つ下の弟である圭介が帰ってきた。
「……はぁ。ああ、お帰り。」
夏休み期間中だけ、ドイツに交換留学生として昨日までいたのだ。
こいつは男のくせに、いつも男をとっかえひっかえしていた。
だから、俺が交換留学に無理矢理いかせた。
…が、こいつからのメールや手紙を見ている限りでは、よくなったどころかむしろ「海外の人もいいね!」と言っていたから、悪化していると思うと気が重い。
「圭介。家の中は整理させておいたから、母さんと父さんの部屋の分、いくつかお前の部屋増えてるから。そこに送られてきた荷物を入れるようにいってある。」
「うん!わかったぁ!」
優の世話もしなくちゃいけないのに、圭介も増えて、きっと騒がしくなるんだろうな…。
そう思っていた京介の考えは、あながち間違っていなかったことを後々知ることになる…。
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