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19京介side
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久しぶりに地下室に足を運ぼうとしたら、圭介にとめられた。
「なんで!ちゃんと奴隷の面倒は新しい執事が面倒見てるから大丈夫だって!
僕、一ヶ月もお兄ちゃんと離れて頑張ったんだよ!
もっと僕と遊んでくれたっていいじゃん!ねえ!遊ぼ!」
その少し前も地下室に行ったら、俺の普段持ち歩いてる鍵がささらなくなっていた。いつも世話をしているという執事を探してもその日は結局見つからなかった。
その次の日も執事を探したが見つからず、執事長聞いてみてもわからないと答えられた。
ただ不思議なことに、優のご主人様に命令されて、そいつは優の専属の世話をする執事になったと言っていた。俺は、一切そんな命令はしていないのに…。
そんなこんなで俺はそこそこ楽しくやっていた。
すごく欲しいと、一目見て思った優のことを忘れて。
とっかえひっかえの、男好きの弟と過ごして。
新しく入ってきた、いつの間にか優専属の世話係になっていた執事に任せて…。
圭介に頼まれて、俺たちは買い物に出かけた。
女みたいにすごく買い物が長い弟に付き合って、俺は、ふと優のことを思い出した。
優の前髪が長いな。いつも顔が隠れていて俺としては嬉しくない。
この、小さいダイヤをたくさんあしらった黒いヘアピンなら優に似合うんじゃないか。
…俺はいつから優のことをみていない?
…俺はいつから優と話してない?
いつから、優がそばにいない?
考えてみても全く答えが出ないほど、俺は優のそばにいなかった。
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