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39 過去編
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「そういうわけだからさ、俺のとこに来ない?」
「あの、何言ってるんですか…。
僕は今、慎一さんと幸せに暮らしてるんです。」
もし、一時のことだったとしても、それでも、少しでも長く一緒にいたい。
そう願うことは、いけないことなのだろうか。
自分では決められなかったとしても、それでも、慎一お兄さんが望んでくれるのなら。
そう思ってはダメなんだろうか。
「ま、そういうと思ったわ。いいと思うぜ?別にそれでも。
でもさ、……。
お前、慎一のこと考えたことあんの?」
ーーー慎一お兄さんのこと?
「一応さ、ダチなわけ。だから、お前のことも譲ったんだよ。
じゃなきゃ、お前のこともっと使って稼いでやろうと思ってた。
でもさ、慎一が、お前と一緒にいたいんだって。幸せにしたいんだとよ。
だから許してやったんだよ。
じゃあ、お前は?お前はなんか慎一のためになんかしてやったか?」
ーーー僕は、慎一お兄さんのために……。
「あいつから、お前のこと聞いてんの。一応?報告受けてんだよ。
それにあいつ、幸せそう〜に、ニヤニヤしながら話すからうざくって。お前はなんかしてもらってんのか?って聞いたんだよ。
そしたら、帰ってきた答えがなんだったと思うよ。
何も。
そう言ったんだぜ。
お前は、あいつのためになんか、なっちゃいないんだよ。
あいつの悪友として言わせてもらう。
お前、あいつから離れろ。」
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