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52 過去編 看守side
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「おい、214番。見定めだ。出ろ。」
見定め。
買うか買わないか決めかねているお客様に、気にいって買ってもらうようにするための、制度。
それを目的だけとして買わないケチな奴もいるが、見定めだけでも金は取れるから、いいカモとして扱われている。
『見定めは、奴隷からすれば、苦痛でしかない。』
そう聞いたことがある。
まだ話ができる人間だった頃のあいつに…。
214番は、身体中の痣もひどく、もうすでに何度もウリを経験したことのある奴隷だった。
そのこともあってか、なかなか売れなかった。
なんどかリストを見て、「気になる」といって見定めをした男どもも、「名器で上玉。とてもいい物件だけど、買ってしまったらすぐ壊してしまいそうだから怖い。」
そう口を揃えていった。
結局、見定めの時だけ壊れてもいいからひどく抱いて買わない。
そんな行為を何度もさせらえれていた。
買われてしまえば、育てようと大事にしだす人。労働に使う人。愛でるために飾っておく人。
などなど、ましな生活がくれたかもしれない。
でも、誰も買おうとはしなかった。
だから、ただの性欲のはけ口になっていった。
一度も売れない不良品なのに、見定めの売り上げランキングは、常に一位だった。
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