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「眼中になかったのは少しショックですが…、まあ、そのことはいまは置いておきましょう。」
霧ヶ峰は立ち上がって紅茶を注ぐ足したついでに、書類を持ってきた。
そこには69番と214番の顔写真やそれぞれの奴隷の詳細が書かれてあった。
「69番と214番、もとい、いまは『優』でしたかな?」
「相変わらずすごい情報力だな。口外は一切していないはずなのに。
盗聴器でも仕掛けてるんじゃないだろうな。」
「そんなことしてないですよ。それに、情報力で言えば、時政宗に勝るところはないでしょう。
まあ先輩に関しては、興味のないことに対しての情報は全然なんで、なんか複雑ですけど。」
まあ確かにうちは昔情報屋をやってきたいたこともあって、そういったことには強い。
ただ、基本的に不必要な情報までは集めない。
確かに周りのバカな役員たちにもよく言われる。
俺はそいつらを近いうちにでもクビにして、新しく一掃する気ではあるが。
「まあ情報力の話はさておき、その二つ…二人についてなんですけども、僕の方としても、ちょっと試してみたい実験がありましてね。」
「実験?」
「そう、実験です。いまは僕も一応看守の仕事中で時間がないですし、先輩も優さんが待ってるんじゃないですか?
そこで優さんを学校に連れてくるというのはいかがでしょうか。
69番は、こちら側で連れて行きますので。」
こいつの意図がさっぱりわからなかった。
「…なぜ?」
「もうすぐ学校も始まります。
学校の方がセキュリティーも安全な面もあるし、これからは学校の方がお互い時間を取りやすい。それに優さんは、ほとんど学校に行っていないから、もっと人になれることを覚えた方がいいんじゃないかと思いましてね。
いかがでしょうか?」
嘘くさい。
ここで69番について話してしまえば終わりなに、ここまで話を引っ張ってくる。
何かある。
そう思って、後日、学校でまた会うことになった。
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