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「行くぞ。お前は車で待て。」
使用人を残して、優を引き連れて中庭へ向かった。
数分も経たないうちに、霧ヶ峰と黒い袋を頭にかぶせられた、69番かと重られる少年が現れた。
「遅れてしまいましたか?すみません。
まあ可愛い後輩のことです。大目にみてください。」
「わかったわかった。で、そいつは69番か?」
「そうですよ。
じゃあ、袋、外しますね。」
一つずつ丁寧に単語を紡いでいって、ゆっくりと袋を外した。
そこにいた少年は、優のような可愛い感じではなく、キレイ系な美少年だった。
「ひゅっ、ひゅう、っ、あっ、あ”、ひゅっ、…」
とっさに横を向くと、すぐ隣で過呼吸を起こしている優がいた。
「なるほどぉ。そうなるのか。」
こうなることを予期していたかのように冷静な霧ヶ峰の横では、死んだ目をした69番が、突然目をカッと見開いて、同じような発作を起こした。
状況がわからず、すぐに使用人に連絡を取ってる俺とは打って変わって、霧ヶ峰は腕を無理やり掴んだ。
「先輩!こんな状態なんで、後日、そちらへ伺います。では、また。」
俺の返事も聞かないうちに、掴んだ腕を引きずるようにして、どこかへいってしまった。
一体、優に何があったのかますますわからなくなってしまった。
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