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73 過去編 霧ヶ峰side
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「ただいまー、って、ねえ、なにしてんの…。」
先輩や優さんと会ってきてからずっと苦しんで悶えている奴隷を尻目に、二階の自室にこもった。いつものことだから、奴隷という名のオモチャは使用人が処理をして綺麗にしてくれるだろう。
でもさ、もうちょっと面白いと思ったのに、優さんと同じことしてどうすんの。
もっと俺を楽しませる反応しないと…。
時間を置いてから奴隷を部屋まで連れて来させると、またもとの死んだ目の状態に戻っている。
…かと思いきや、初めて会った頃のような戸惑いと、それでいてどこか嬉しそうな目をしていた。
優さんに会ったことでそうなったのかと思うと、どこか腹立たしくて、
「お前さあ、なにいきなり発作なんて起こしてんの。
そういうかわいい華奢な子がやるようなことはお前がすんな。
キモいから。」
なんて、ちょっとキツくあたってしまった。
「まあいいや。優さんのことは、今は先輩よりも僕の方が知ってるしね。
いろんなこと教えてくれた奴隷には、ご褒美をあげないと。」
わざわざ、奴隷とご褒美という単語だけを強調していうと、面白いくらいに、ビクっと体を震えさせた。
「安心しなって。ちゃんと可愛がってやるからさ。」
そう言われた目が、期待に満ちていることに、俺は気付かないふりをした。
だって、そうしないといけないから。
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