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「…あっ、え…っと、あの…」
さっきから、彼は俺の期待に応えようと頑張ってはいるけど、何から、どう話していいのかわからなくて戸惑っているようだった。
頑張っている姿も見ていて飽きず、可愛かったが、話を進めるために助け舟を出した。
「悪いんだけど、優の話、聞かせてもらえるかな?
できれば、なんのために二人の交換を霧ヶ峰が言い出したのかも…もちろん!知ってたら…だけど。」
できるだけ同じ目線で、警戒心を抱かれないように話したのが功をそうしたのか、小さい声で「俺の知っている限りなら…」と、答えてくれた。
色々と限界がきているようだったので、彼が好きだと応えてくれた紅茶と洋菓子のマカロンを執事長に持って来させるようにいって、彼の隣に腰を下ろした。
最初のうちは近づいたら、逆らってはいけないからか動かないものの、俺のことを嫌がっているのは丸分かりだった。
それが、今では肩の力を抜いた状態でいてくれる。
その事実に若干の安堵感を覚えながら、彼が話してくれるのを待った。
なのに、しばらくたっても一向に話してくれる気配がない。
さっきまでにはないにしろ、俺と彼の間にも距離ができているような気がした。
「あれ、どうかした?」
「あの!!
……俺、214番、あっ、その…優さんのこと、大切に思ってるので、これだけは約束してください。
何があっても、優を守るって。」
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