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月の舞姫・5 (R18)
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腰に巻いてた絹帯が、シュッと抜かれた。
口に深く入り込む甘い舌は、オレから言葉を奪ったままだ。でも、絹のズボンが奪われた時には、さすがに悲鳴を上げた。
「あっ、やだっ」
シャン、と足首の鈴が鳴る。恥ずかしい部分が丸出しになる。
いくら暗くても、丸出しはイヤだ。いたたまれなくて顔を隠すと、手首を掴まれ、また顔の横に押し付けられた。
「お前、踊りながら笑っていたな」
黒い瞳が覗き込む。逆らうことの許されない、強いまなざしに射抜かれる。
「幸せで……」
呟くように答えると、「今は?」って訊かれた。
「今もです……」
聡明で勇猛な、美しい王に魅せられる。若く、温かく、力強い王様。
こんな近くで、彼にこうして触れられることは、きっと恐れ多いことだけど。でも、ただ、嬉しくて幸せ。
「お前はキレイだ」
王様は笑ってそう言って、そして、オレの股間に手を伸ばした。
「やだっ」
びくりと体が跳ねる。
そんなとこ、他人に……しかも敬愛する王様に、触られるような場所じゃない。なのになんでだろう、快感に形が変わっていく。熱を帯びていく。気持ちいい。
「だ、ダメっ、イヤっ」
夢中で首を振ると、耳飾りが小さく鳴った。
「イヤもダメも禁止だ」
「えっ」
突然の命令に声を上げると、王様の体がすいっと離れた。
ぬくもりが突然失くなって、怖くて慌てて起き上がる。そしたら王様はオレを見て、ふふっと笑った。
「少し待ってろ」
そしてベルトを外し、ズボンを脱ぎ捨て、生まれたままの姿になった。
ドキッとして、心臓が跳ね上がる。
王様の裸の美しさに、男らしさに、中心にそそり立つモノの猛々しさに、魂が奪われる。
「何を見てる?」
王様がおかしそうに訊いた。
ハッと恥じらったけど、それでも彼から目を逸らせない。
美しい王様を見ていたい。鍛え上げられた完璧な肢体、たくましい腕、昂ぶったような笑顔。オレを見つめる真っ黒な瞳から、目が離せない。
横からすくうように両足を持ち上げられ、ヒザを割られた。間に王様の体が挟まれて、はしたなくも閉じられない。
「い……っ」
イヤもダメも禁止。王様の命令がオレを縛る。
もっと恥ずかしい場所に王様の指が触れても、指を挿れられても、つぼみを咲かされても……オレは言葉にならない声を、上げるしかできなかった。
「う、……あっ」
バラの香りのオイルが、長い指と共に挿れられる。
体の中に触れられ、中をこすられて、思いがけない気持ちよさに喘ぐ。自分の身体じゃないみたい。
「力を抜け」
言われたままに力を抜いて、何もかも王様に明け渡す。
やがて王様の指が抜かれ、そこにもっと熱くて固いものが押し付けられた。
「あっ!」
恐怖と期待に目を閉じる。
痛みと衝撃と共に、王様が入って来た。指どころじゃない。ぐっ、ぐっと押し込まれる、圧倒的な存在感。
「あああーっ、んんんっ」
奥まで穿たれて、声が漏れる。
王様と、繋がってる。
「これは儀式だ」
王様が、熱っぽい声で言った。目を開けると、整った美しい顔がオレを覗き込んでいた。
息を奪うように唇が重なる。そのままゆっくり、中の楔が動き始める。
「んんっ」
抜き差しされる感覚に、意識の全部が持って行かれる。
王様に穴を空けられる。
痛みかもしれない。違うかもしれない。言葉にもならない。分からない。何のためにこんなことをしてるのか、されるのか、無知なオレには分かんなかった。儀式だと王様が言う意味も、理由も。
「これでお前は、オレのものだ」
自信にあふれた王様の言葉に、返事するだけの余裕もない。
ゆっくりとだった腰の動きが、次第に速く、強くなる。
「あ、ああっ」
――王様。
呼びたいのに呼べない。何の言葉も浮かばない。
頭の中は今、繰り返し打ちつけられる肉杭のことでいっぱいだった。王様色に染められて、頭の奥まで貫かれ、支配されてるも同然だった。
激しく揺らされるたびに、足首の鈴がシャンシャン鳴った。身もだえするたびに、手首の鈴も鳴った。
オレを貫き、突き上げるモノは、思った通りに猛々しくて、オレを滅茶苦茶に狂わせた。
「あっ、やっ、あああああっ!」
支配される。
揺すられる。
無我夢中で広い背中に縋り付くと、満足そうに笑われた。
イヤもダメもなく、オレはただ声を上げた。その口を閉じるのは、王様の唇で塞がれた時だけ。それでも、やっぱり声は漏れた。
「んん、んんーん、んうううっ、うあっ……」
王様の舌に、応じるだけの余裕もない。
高く啼かされ、喘がされる。
オレは何度も白いものを吐き出し、王様の腹を汚したけれど、王様は怒るどころか微笑んで、更に強くオレを揺すった。
やがて王様も、オレの中を精で濡らした。けど、それで儀式が終わったかというと、そうじゃない。
太くて固い肉の楔が引き抜かれ、うつぶせに転がされた後、再びそれで貫かれた。
「ああっ!」
悲鳴を上げて、広い寝台の上の白くて清潔な敷布に縋る。
間もなく律動が始まって、衝撃に鈴がシャンシャン鳴った。
背中を、腰を大きな手のひらで撫でられて、肩甲骨を甘噛みされる。けれどそれより、胎内で暴れる王様の楔の方が、激しくて強い。
「あああああっ、ふあああああっ……!」
口から洩れる悲鳴に、甘さが混じり始めたのはいつからだろう?
王様のモノになっていく。
心も体も作り変えられ、体の奥の深いとこまで、王様の印を刻まれる。
ああ、儀式だ。そう悟った瞬間、歓びの涙がぶわっと溢れた。
これから一生、王様のお側に。
「これからは、オレだけのために踊れ」
王様の命令に、こくこくとうなずく。
月明かりの中いつまでも、その儀式は続けられた。
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