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向風 浩side
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ガチャリ
「はい、開きましたよ」
「どうも、わざわざすみませんね、大家さん」
早速、俺と陸は壱に関する手掛かりはないかと壱の部屋にきた
大家を呼んだのはいいが、仲がいいだけでは当然のことながら鍵を開けてくれず、俺がゲイである事をカミングアウトする羽目になった。しかも陸の口から。
おかげで大家は変な目でこちらを見ながら帰っていった
ああ、壱が帰ってきたら引っ越すか…
壱は周りの目気にするからなぁ
「浩くん、ガン飛ばしてないで、入るよ」
久しぶりに入った壱の部屋は相変わらずシンプルで、玄関では真っ先に、空に浮かぶ飛行機の絵が出迎えてくれた
「爽やかな絵だね、高校生の男の子がこんな絵飾るって珍しいね」
陸が俺の視線の先に気付いて言う
「すごく大事な絵だって言ってた」
「へぇ」
関心無さそうに、しかし、くいっと口角を上げて陸は笑う
「だったら、置いて行かないよね〜、結婚するってことはそっちに住むわけだし」
そう言われ、この絵の話をしてくれた時を思い出す
壱はほんとうに大切そうに、そして安心したようにこの絵を見ていた
精神的に不安定な時もこの絵をみれば、少し落ち着くとも話していた
だったら…
「あ…」
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