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Ⅰ.. 僕の不満。
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僕は気を取り直してもう一度言う。
「でね、話戻すけどアレありえないよ。何で、転入生×親衛隊総隊長になってんの」
そう、腐男子の僕はこの王道学園で起こっている素敵な物語が気に入らないのだ。
どちらかというと、生徒会長×転入生が見たかった…
「やだやだやだ、別に嫌いじゃないけど何かやだ!!」
「なち、うるせえぞ」
「だって!!幼稚舎から大学まであるエスカレーター式で全寮制の男子校というこの王道学園に好きなCPを見に来て裏部まで作り上げたのに好みのCPが見れないんだよ!?」
「なちぃ、落ち着いてぇ?」
泣き叫ぶ僕の背中を摩るくぅちゃんは、天使のように微笑んだ。
「うぅ…くぅちゃぁん…」
「よしよしぃ」
くぅちゃんに抱きつきながらわんわん泣いていると、天使のくぅちゃんは頭を撫でてくれた。
やばい、マジで泣ける…っ!!
「なち、よーく考えろよ?この学園はお前の玩具みたいなモンかもしれないが、あいつらは人間だからな」
ともくんが、子供に言い聞かせる様な優しい口調で僕に語りかける。
「……うん」
大人しくなった僕をみて、あきらが溜息をついた。
「そんなはっきりした溜息初めて聞いたよ」
僕は、ぎゅう、とくぅちゃんを抱きしめて呟いた。
「あ、そういえばぁ、また転入生がぁ来るらしいよぉ」
ナチュラルに言い放つくぅちゃん。
「え!?生徒会×転入生が見れるのかい!?」
「落ち着けぇ、現実見ろよー」
「なち、全く違うからな」
そんな、一気に攻撃しなくても…
と、そんなことより気になることが。
僕はくぅちゃんを見詰めて言った。
「くぅちゃん情報早いね」
「そういや、生徒会にはまだ来てないぞ」
生徒会のPCはハッキングしたから大体の情報は掴めてる。
でも、確かに、その情報は入ってなかった。
「当たり前だよぉ。だってぇ、僕がハッキングしたのはぁ、理事長だもーん」
「おそるべし、くぅちゃん」
合いの手も忘れずに。
くぅちゃんは少し舌を出して、テヘッ、なんて言ってる。
でも理事長のは流石にやばいんじゃ…
まぁ、くぅちゃんなら誰でも許しちゃうよなぁ。
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