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また…
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何日も連夜抱かれれば、体も男同士の性行為に順応するものだ。
だが、1ヶ月近く触れられなかったそこは、初めての時程ではないが、異物の侵入を拒もうとした。
「大分キツくなってるね。でもそろそろ挿れるよ」
一条は自身を僕の後孔に当てがうと、入り口を広げながらじわじわと挿入してきた。
その質量に、呼吸が浅く苦しくなる。
亀頭まで入ると、今まで慎重だったのに一気に根元まで挿れられた。
「いっ、」
「ああ、切れたか。血出ちゃったね。
ごめんねー、痛い?
まあこれでローション無くても多少滑り良くなるでしょ」
一条はおもむろに腰を動かし始めた。
痛みは徐々に鈍くなったが、傷の辺りがジンジンと脈打つ感覚がする。
だがその感覚のおかげで、それ以外のものは感じづらくなっていた。その時までは。
「そういえば、最後にしたのはあのラブホだったね。あの時の葵くん可愛かったなぁ。
快感に溺れて、声も抑えられなくてさ」
楽しそうに話す一条と裏腹に、僕の背筋には悪寒が走っていた。
忘れたくても忘れられない嫌な記憶が脳裏に蘇る。
薬を使われ、体が自分のもので無いようだった。
いや、あんな声、体、感覚が、自分のものだと思いたくなかった。
それでもそれは紛れもなく、僕、だった____
「足腰も立たなくなっちゃって風呂場まで運んであげたよね。
今媚薬持ってないけど、あの時みたいに気持ち良くしてあげようか?
確か…この辺、だったかな?」
一条は体を少しズラして、”そこ”を抉るように突いた。
「んぅっ!」
体に電流が走ったような衝撃が走り、喉から声が漏れる。
「当たりだね。媚薬使わなくてもそんな声漏れちゃうんだ」
淫乱だね、と耳元で囁かれた。
淫乱…?
違う。僕はそんなんじゃない。
快感なんて感じたくない。求めたくない。
男に犯されるのが好きなわけない。
言い返そうとした時、薄い壁一枚先から母さんの寝言と寝返りを打つ音が聞こえた。
思わず両手で口を塞ぐ。
一条の顔を見ると、微かに微笑んでいた。
「声出したら、起きちゃうかもね」
だめ、やめて、、いやだ…!
拒否する前に一条はズンっと腰を押し付けた。
そこをピンポイントで狙うように突かれる。
「んっ、んっ、んん…!」
快感が前に伝わり、僕のそこは触られてもいないのに絶頂を待つようにヒクヒクと震えていた。
「そろそろ出すよ」
宣言されると一際深く、奥に突かれた。
「んん!…ふ、ぅ…」
最奥に熱を放たれ、僕も精を吐き出した。
「中に出されてイったの?もう完全に女の体になってるね。
じゃ、俺は先にシャワー浴びてくるから」
何を言われても、もう何も思わなかった。
汚れた僕をそのままに一条は先に風呂場に向かった。
時刻は3時を回っている。
今日は新聞配達があるから、あまり寝る時間はないかな…
行為でかいた汗が乾き、気化熱で体温が下がるのを感じた。
情事の熱が冷めれば寒いほどの気温。
ただ動く気力もなく、畳の上で重い瞼を閉じた。
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