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「これ、使っていいですか」
蒔田が言われた場所から取り出したのは、カレーとか水気のあるものにちょうどいい深さの皿…というよりはカレー皿そのもので。同じものが二つ。
それだけではなけ。ちらりと同じ棚の中をのぞくと、自炊をしないはずなのに、何種類かの皿が種類別に二枚ずつ並んでいた。
ちょうど良かった、とサラダ用に小さめの皿も取り出しながら。蒔田は、この二組の皿を深山が揃えることになった経緯とかそういうのを考えて。
チリ、と胸のどこかが痛んだ気がした。もちろん、そんなのはおくびにも出さないけど。
ホコリをかぶっていたらいけないから、そう言って皿を洗おうとすると。
「あ、それ。最近洗ったばっかだから」
深山が蒔田の手を制止した。
「…値段のシール、キレイに取れなかったけど」
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