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そういう疑問を抱いてから深山の顔を見てみると。
蒔田が夢中になってしているキスが。深山にとって気持ち良さそう、というよりは。眉の間にシワをよせて、やりすごそうとしているようにも見えて。
これじゃあまるで。合意のない無理やりな行為みたいじゃないか。一気に不安が押し寄せる。
深山の苦しそうな、眉間のしわを親指でなでて。もう一度だけ唇に軽く触れてから。
「ミヤさん。目、あけて」
そう蒔田が促すと。ようやく恐る恐るといった感じで深山の目があいて、黒目が不安そうに揺れた。
「なんでやめんの」
濡れた唇は、赤くて、なまめかしくて。今すぐにでもそこにかぶりつきたい、けれど。
「ミヤさん、無理してませんか」
なにか理由があって。深山が無理に…大して望んでない行為を進めていると思った。
「…付き合うって、こういうこと」
しないといけないんでしょ。
深山の口から出てきたのは、おおよそ蒔田の心配と合致していて。
―それ以上に、絶望的なものだった。
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