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また今度といいながら、蒔田の手は深山の頬に伸びる。だけど触れる直前に宙でとまった。
「俺は、ミヤさんのことが好きで」
伸ばしかけて引っ込めた蒔田の手は、行き場をなくす。まるで、この気持ちみたいだ。
「可愛いとかエロいとか…ミヤさんに思ってしまうのは止められなくて。実際、手を出したくなります。キスとか…キス以上とか」
触ると止められない。もうそんなところまできてるのを、もっと早く自覚しておくべきだったと蒔田は思う。
男同士、先輩後輩、その枠を越えて。親友とか保護者とかそんなくくりを飛び越えて。いけるかと思った。
だけど、一方がそれを望まなければ。片方だけの願望ならそれは。叶えちゃいけないものだ。
いつかの約束を持ち出して。それは忘れていないことを確認する。
「ミヤさんに、呼ばれたら。いつでも来ます」
これだけは、絶対だ。この人にまた前みたいに辛い思いをさせたくないし。知らないところで一人で悲しまないでほしい。
「だけど。俺の方からは、もう」
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