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「そんなの、ミヤさんのせいじゃない」
深山が地元を離れてこちらで生活していたことは、逃げ、なのかもしれないけれど。そうせざるをえなかった背景を知っていれば、それは責められたことじゃない。
そんなのは深山の身内だって、幼なじみの二人だって、わかってるはずだ。おじいさん本人だって、きっと。喉元まで出かかった言葉を、蒔田がこぼさなかったのは。
深山が、すぐに顔を上げたからだ。
まぁ、聞けよ、そうオトコマエの先輩は声に出さずに目だけで蒔田を制止して。続けた。
×××
目の前の祖父の姿と、身内に祖父の言い残した言葉とに。そのまま深山がダイレクトにうちひしがれそうになっていたところへ。
そこまで黙って側にいた幼なじみの一人、柴田が、
「あ!俺!いいもの持ってます!」
と叫ぶなり。病院の一階に入り込んでいるコンビニに走って数分。
キレイにプリントアウトされた深山の写真が、病室に届いたというのだ。
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